伊賀の徒然草

伊賀名張の山中に閑居して病を養う隠者の戯言です。

フィリピン(神風特攻隊を尊敬する国)

【フィリピンパンパンガ州のマバラカット東飛行場跡にある「神風平和記念廟」の銅像】


 フィリピンは、1529年にスペインの領有するところとなり、1898年の米西戦争の結果として統治権がスペインからアメリカに譲渡された。


 大東亜戦争により、日本軍が進駐するまでの400年間、米西の過酷な搾取にあえいでいた。


 フィリピンが独立したのは、1943年10月14日、大東亜戦争の最中であった。


 フィリピン、サマット山頂のメモリアル地区には立派な戦争博物館があり、往時を偲ぶことができる。当時のフィリピンの様子をとらえた1枚の写真には次の説明が記されている。


 “THE JAPANESE MEDICAL CORPS RESPONDING TO THE PEOPLES NEEDS”


 つまり進駐した日本軍の衛生科部隊は、地元フィリピンの民衆の求めに応じて医療活動を行っていたという内容であり、事実をそのまま書き記している。


 戦後のフィリピンの対日感情は、親日・反日が綾なす複雑な様相を呈している。


 フィリピンは、華僑が牛耳る国である。


 フィリピン華僑のグループは、政府寄りの富裕層と中共寄りの労働者層とに二極化されていて、双方が対立を繰り返している。


 また、富裕層グループが形成している財閥も、アヤラ(スペイン系―不動産分野)とシー(華僑系―ビジネス分野)という二つの系統に分かれており、必ずしも 一枚岩ではない。


 この事実が、複雑な対日感情の根底にあり、現在、親日に傾きつつある背景には、南シナ海における中共の脅威によるところが大である。


 このため、神風特攻隊員は日本人であるにもかかわらず、次のように白人の横暴に最後まで抵抗した英雄として尊敬されている。

●大東亜戦争で180万人もの人々が亡くなったことで、日本への敵意はどこの国よりも強いだろうと思われがちなフィリピンでも日本軍は尊敬されていた。平成12年10月25日、日本の神風特攻隊が誕生したフィリピンのマバラカットで、なんとその神風特攻隊の慰霊祭が挙行されたのである。


●そしてこの式典に参加していたダニエル・ディゾン画伯は、なんとフィリピン・カミカゼ記念協会の会長だった。ディゾン画伯は語る。「私は、ヨーロッパ、アメリカ、中国、フィリピンの歴史をまさざまな角度から検証してみました。その結果、なぜ日本が立ち上がり、戦争に打って出たのかがよくわかったのです。そして日本が、欧米列強の植民地支配に甘んじていたアジアを叱責した理由も理解できたのです」


●向き直った画伯は右手に拳をつくって語気を強めた。「当時、白人は有色人種を見下していました。これに対して日本は、世界のあらゆる人種が平等であるべきとして戦争に突入していったのです。神風特別攻撃隊は、そうした白人の横暴に対する力による最後の“抵抗”だったといえましょう」


●さらにこの同じ日、バンバン村でも慰霊祭が催されたのだが、このとき参加していた地元のサンロック高校の女子高校生らに神風について意見を求めたところ、彼女たちは満面の笑みで日本の神風特別攻撃隊を“ヒーロー”と称えていたのだ。そして引率教員はこう話してくれた。「こうした歴史教育を通じて、子供たちに国を守ることの大切さを知ってほしいのです」

               《井上和彦 Voice2014/4月号》

 
 殆ど、マスコミで報道されてはいないが、フィリピンに関する次のような証言があるのも事実である。


 《2007年防衛庁を省に昇格させた後、内閣総理大臣安倍晋三は、フィリピンに行ってアロヨ大統領と首脳会談を行った。

 そのときアロヨ大統領は「日本が防衛庁を省に昇格させたのは本当によかった。日本人が民主主義とシビリアンコントロールに自信を持ったと理解している。そしてアジアの安全保障において日本が指導力を発揮して行こうという意思の表れだと私は受け止めて歓迎したいと思う」といった。

 首脳会談のこの部分を記事にして掲載したのは産経新聞だけだった。》

 

《2012年12月10日、大手研究機関のヘリテージ財団が討論会を主催した。「韓国と日本の選挙を評価する」と題された一種のシンポジウムで、ブッシュ前政権の国家安全保障会議でアジア上席部長を務めたマイケル・グリーン氏は、フィリピン外相が最近、中国の軍拡への抑止として、日本が消極平和主義憲法を捨てて、「再軍備」を進めてほしいと言明したことを指摘した。


 これは、フィリピンのアルバート・デルロサリオ外相がイギリスの『フィナンシャル・タイムズ』のインタビューに応じて、日本の軍備増強への明確な要望を述べたことを踏まえての発言であった。


 グリーン氏はその外相発言を踏まえて更に語った。

 「日本がアジア全体の軍事的脅威になるという中国の主張は、他のアジア諸国は信じないでしょう。東南アジア諸国はむしろ日本の軍事力強化を望んでいます。中国の軍拡へのバランスをとるという願いからです」》



 有りもしない慰安婦問題などを捏造し吹聴してきた朝日新聞を筆頭とする左翼系のマスコミの論調は、軍事力の増強にも当たらない単なる防衛法制の整備ですら、アジア諸国の軍事的脅威であるとするが、これはあたかも敵国の論理である。


 事実無根の戦争犯罪などをでっち上げて反日宣伝に勤しむ華僑グループを筆頭に、必ずしも親日とは言えないフィリピンですら日本の軍備増強を望んでいる。


 アジアにおいて、日本の自衛力を脅威であるとする国は、隙あらば他国の領土や財産を掠め取ろうと企む中共とそのおこぼれを狙っている南北朝鮮のみである。


 今後、日本の政治家・学者・ジャーナリストの為すべきことは、客観的な調査と情報の冷静な評価・比較に基づく正当な歴史認識とミリタリーバランスを踏まえた国際関係の緻密な現状分析である。
 ところがそれをやらずに戦勝国たるアメリカによる敗戦国はすべて悪であるとする一方的な日本占領政策を鵜呑みにし、更には敵性国家の捏造した歴史に基づく反日教育をそのまま真実とみなしてメディアに垂れ流し、そのような敵国のプロパガンダを検証することなく70年以上にも亘ってそのまま学校教育に反映させているところに、我が国内にも正しい歴史認識が広まらない構造的、根本的な問題がある。