伊賀の徒然草

伊賀名張の山中に閑居する隠者の戯言です。

雨水に想う



 本日は、二十四節気の雨水です。


 雨水とは、立春から約15日目の頃で気温も少しづつ上がって、降る雪が雨に変わるとともに、山に積もっている積雪も融けて水に変わる候を意味します。


 古来、この時期になると寒さに苦しむ季節も終わりを告げ、農作業を始める目安とされています。


 昨年の五言絶句に引き続き、今年は前の記事「茉莉花」のアニメ―ションからヒントを得て、雨水に因む七言絶句を一首賦してみました。
 題意は、雪解けの水が、両岸に梅の咲き誇る渓流を流れ下る頃、清らかな梅の香に包まれた山里に住む詩人がその香りを友人に届けようと思って一枝を折ろうとしたが、その友人は枝を届けることの叶わぬ遥か遠くの天の果てに住んでいることに改めて気付いた時の寂寥感と友情とを詠じたものです。 


(白文)
 雨水寄故人 (七言絶句下平聲六麻韻)
雪溪流水萬梅花
春屬淸香十里家
將折一枝無處寄
故人今日在天涯


(訓読体)
 雨水 故人に寄す
雪溪 流水 萬梅の花
春は屬す 淸香 十里の家
將に一枝を折らんとするも 寄する處無し
故人 今日 天涯に在り


(和訳)
 雨水の日、友人に詩を送る
雪渓には雪解けの水が流れ、数多くの梅が咲き誇っている
春は、梅の香と伴に山里の家々に集まってくる
梅の一枝を今にも折り採ろうとしたが、送る所がない
友人は今、遥か遠くの天の果てにいるのだから😢




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