伊賀の徒然草

伊賀名張の山中に閑居して病を養う隠者の戯言です。

伊賀の風土について

 伊賀は、四方を深緑の山に囲まれた盆地です。盆地の中には田畑が広がり、その間を縫うようにしていく筋かの渓流が流れています。水の中では小魚が群れ遊び、蘆の繁る川岸ではシラサギ、アオサギが羽を休めています。
 「住めば都」とは巷間よく言われますが、伊賀は何年住んでも田舎です。
 「伊賀は国のまほろば 立たなづく青垣 山ごもれる伊賀し麗し」 日本武尊が、もし伊賀の出身であったのならば、白鳥となって天に上る前にこのように詠じたかとも思わせる風光明媚な農山村です。
 高原の空は、あくまでも青く澄みきり、清流は空の色に染まり・・・と続けたいところですが、伊賀は今日も雨です。