伊賀の徒然草

伊賀名張の山中に閑居する隠者の戯言です。

人生の扉

 【デニムを纏う竹内まりや】


 「人生の扉」は、日本のシンガーソングライター竹内 まりや(たけうち まりや、1955年3月20日 - )が、2007年5月23日に発表したアルバム『Denim』(デニム)の12曲中最後に収録されているこのアルバムを締めくくる代表曲です。


 作詞・作曲は共に竹内本人、編曲は竹内と同じくシンガーソングライターでもありまた夫でもある山下達郎が担当しています。


 アルバム題でもあり、詞中でも歌われている「デニム」とは、ジーンズなどに使われる厚手の綿の生地で、一般にインディゴという染料で上掲の画像のように青く染められているものです。
 いつの頃からか、この生地は、綺麗に染まっている新しい物よりも洗い晒して退色した古い物の風合いが好まれるようになってきて、現在では新品でもわざわざ砂で擦って洗うなどして退色したり擦り切れたりしたものがよく流通しています。


 52歳の誕生日を迎えてこの曲を作った竹内まりやは、老いることをデニムの退色に擬えて、年を重ねればデニムの風合いが増すように、人は幾つになってもその先に輝く何かが必ずあると主張して、聴く人のみならず人生半ばを過ぎた自分自身にも言い聞かせているのであります。


 この曲はシングルカットの要望も高かったため、アルバム発表の3箇月後には、新曲の「チャンスの前髪」とカップリングして、「チャンスの前髪/人生の扉」(チャンスのまえがみ/じんせいのとびら)と題するシングルが2007年8月8日に発売されています。


 竹内自身お気に入りの一曲、英文は伊賀流で翻訳して、中高年しか(多分?)いらっしゃらない当ブログの読者各位に春立つ今日の日の記念にご紹介します。


 なお、著作権の関係で演唱は竹内本人ではなく、1980年代に宝塚少女歌劇団をけん引した往年の月組トップの名コンビで男役であった大地真央と娘役であった黒木瞳のテレビ出演時のものでご紹介します。
 二人とも1985年に同時に宝塚歌劇団を引退して女優になりましたが、年齢は大地真央が4歳年上、入団は何と8年も先輩です。
 しかも、黒木が入団後僅か1年で宝塚歌劇史上最速となる月組トップ娘役に大抜擢されたのは、入団9年で漸く月組トップの座に登りつめた苦労人大地の推薦によるものであり、黒木にとって大地は大先輩でもあり大恩人でもあります。
 そのためか、演唱では大地が現役時代と変わらぬ堂々とした歌いっぷりであるのに比べると、黒木は久しぶりの大地との共演で大先輩に迷惑を掛けてはいけないとの思いが強すぎたのか、緊張のためウェスタンピアノのように微妙に音程がズレていますが、そこのところは宝塚での経験年数8年の差と黒木の誠実さの現れとお考えください。


 蛇足ながら、動画ではお下げ髪のドレス姿が大地で、ボーイッシュな短髪にジーンズ姿が黒木で、現役時代とは反対の雰囲気になっています。もちろん、この共演時には二人とも既に50歳を越えています。



 人生の扉
 人生的門扉
                 作詞・作曲:竹内まりや
 春がまた来るたび ひとつ年を重ね
 目に映る景色も 少しずつ変わるよ
 陽気にはしゃいでた 幼い日は遠く
 気がつけば五十路を 越えた私がいる
 信じられない速さで 時が過ぎ去ると 知ってしまったら
 どんな小さなことも 覚えていたいと 心が言ったよ

 春天再來的每次反復一個年
 眼顯現的景色 也一點點變成
 快樂地騷亂的 年幼的日遠方
 如果注意到 超過五十的我在
 如果以無法相信的快速 時候通過的話 知道
 也想記著怎樣的小事心叫了


 I say it's fun to be 20  
 You say it's great to be 30
 And they say it's lovely to be 40
 But I feel it's nice to be 50

  
私は言うわ、「二十歳になるのは楽しいことね」と、
  あなたは言うわ、「三十歳になるのは素晴らしいことだよ」と、
  そして、みんなが言うの、「四十歳になるのは素敵なことだよ」と、
  でも、私は、五十歳になるのも嬉しいなって感じるわ

 我說,「成為二十歲愉快事」,
 你說,「是到三十歲極好事」,
 並且,大家說,「是到四十歲可愛事」,
 但是,我,感到到五十歲也高興


 満開の桜や 色づく山の紅葉を
 この先いったい何度 見ることになるだろう
 ひとつひとつ 人生の扉を開けては 感じるその重さ
 ひとりひとり 愛する人たちのために 生きてゆきたいよ

 盛開的櫻花 變色的山的紅葉
 會前邊到底看幾度
 開一個一個人生的門 覺得的那個重量
 想為了每個人愛的人們 活去


 I say it's fine to be 60
 You say it's alright to be 70
 And they say still good to be 80
 But I'll maybe live over 90

  私は言うわ、「六十歳になるのもいいわね」と、
  あなたは言うわ、「七十歳になっても大丈夫だよ」と、
  そしてみんなが言うの、「80歳だってまだまだいけるさ」と、
  でも、私は90歳を過ぎるまで生きているかも知れない
 我說,「到六十歲也好」,
 你說,「到七十歲也不要緊」,
 又大家說,「即使80歲也還快樂」,
 但是,我說不定到超過90歲生活著


 君のデニムの青が 褪せてゆくほど 味わい増すように
 長い旅路の果てに 輝く何かが 誰にでもあるさ

 你的牛仔的藍退色的那樣品味為使增加
 是耀眼地取得長的旅途的盡頭的什麼 為誰也是


 I say it's sad to get weak
 You say it's hard to get older
 And they say that life has no meaning
 But I still believe it's worth living
 But I still believe it's worth living

  私は言うわ、「だんだん弱っていくのは悲しいことね」と、
  あなたは言うわ、「だんだん年老いていくのは辛いことだね」と、
  そしてみんなが言うの、「人生に意味などないよ」と、
  それでもまだ、私は信じている、「生きることに価値はある」と、
  それでもまだ、私は信じている、「生きることに価値はある」と、
 我說,「漸漸衰弱悲哀事」,
 你說,「是漸漸上年紀辣事」,
 又大家說,「意義等沒有人生」,
 但是,我還相信,「活有價值」,
 但是,我還相信,「活有價值」,




人生の扉: 大地真央 & 黒木瞳



×

非ログインユーザーとして返信する

あと 2000文字

※は必須項目です。