伊賀の徒然草

伊賀名張の山中に閑居して病を養う隠者の戯言です。

本のある小さな喫茶店 「うのん」

 【大池からみた薬師寺両塔・金堂と若草山(現在右側の東塔は解体修理中)】


 奈良県奈良市西ノ京町に奈良時代から約1300年の歴史を誇る名刹:薬師寺(やくしじ)があります。
 今回ご紹介する本のある喫茶店「うのん」は、薬師寺の西南方向約500メートルの「大池」の近くにあります。上掲画像からは外れていますが、更に右方向です。



 【「うのん」の小さな看板】


 「うのん」は、奈良市の歴史的景観形成重点地区に指定されている住宅地の中にあって建物の外観や広告表示等の規制を受けるため、看板は上記のような控えめなもので、よく注意していなければ気づかずに通り過ぎてしまうでしょう。



 【「うのん」の喫茶室】


 「うのん」は、店舗併用住宅の中にあります。
 喫茶室は、伊賀山人事務所と同様、リビングを改装したシンプルなもので、窓から静かな南苑を望む落ち着いた空間を演出しています。



 【「うのん」の書架】


 「うのん」に収蔵されている書籍は、主として千年の古都奈良の歴史や文化、地理などに関するもので、概ね50年ほど前に刊行されたものが多いようです。
 これらは、奈良市の図書館にも無いか或いは有っても倉庫の奥深く収納されていて容易に閲覧できないような貴重なものです。


 「うのん」は、店も看板も小さな喫茶店ですが、コーヒーだけは小さなカップではなくマグカップで提供されるので、量は一般の喫茶店の倍くらいはあります。
 古書をひも解き、ゆったりと奈良の歴史や文化に触れることが出来ます。



 【岐阜県坂祝町の町議会議員視察団】


 「うのん」が営業している建物は、築40年になる積水ハウス製の軽量鉄骨住宅です。


 現在、高齢化に伴い全国的に古い空き家が増えて社会問題化しつつあります。
 上掲画像の坂祝町議会議員団は、空き家の有効活用と町おこしの観点から、「うのん」の噂を聞きつけて遠路はるばる視察に訪れたものです。
 古い居宅を活用して営業する「うのん」は、ある意味、時代の先端を駆けているともいえるでしょう。



 【「うのん」の広告チラシ】


 コーヒーは茶菓子付きで400円です。
 定休日は、月曜日と第2・第4日曜日です。
 店舗の情報は、電話のほかメールでも問い合わせることが出来ます。
 


 【「うのん」の案内図】


 「うのん」の所在地は、近鉄「西ノ京駅」から南へ500メートル、徒歩で約8分の距離です。
 車でも行けますが、店舗前面の接道の幅員がやや狭く2メートルくらいなので、東側(画像では上方)からは進入できますが、西側(画像下方)からはクランクになっている箇所が通行できません。
 駐車場は公称2台ですが、前面道路は実質的には袋小路になっており通過する車はいないので、余り推奨はしませんが路上駐車も2~3台くらいは可能です。


 伊賀山人も手術が終わった暁には、もう一度訪ねてみようかと考えています。
 もっとも、それまで生きていればの話しですが… 




 藥師寺懐古
          伊賀山人作五言古詩全對格平水韻上聲紙
 春草覆池塘 春草(しゅんさう)は  池塘(ちたう)を覆(おほ)ひ
 高樓映碧水 
高樓(かうろう)は  碧水(へきすい)に映(えい)ず
 擧頭望靑山 
頭(かうべ)を擧(あ)げて  靑山(せいざん)を望(のぞ)み
 低頭思舊史 
頭(かうべ)を低(た)れて  舊史(きうし)を思(おも)ふ



診療記録(30.3.29~30.4.20)


個人的な覚書です。
読者各位にとっての情報価値は何もありません。


1 30.3.29~30.4.14(検査入院)
  肝細胞癌の発生は確実であるが、腫瘍指数が異常に高いので、他の臓器への転移の
 有無を確認するため検査入院した。
 主な検査とその結果は次のとおり。


3月30日:胃カメラ
     過去の潰瘍痕はあるが、病変は認めず。
4月2日:大腸内視鏡カメラ
     良性の腫瘍2個を切除したほか、特に病変を認めず。
4月3日:脳MRI検査
     脳下垂体下部に嚢胞有り。造影MRI検査の実施を予定する。
4月4日:心臓エコー検査
     特に異状を認めず。
4月9日:肝臓造影CT検査
     2月26日のMRI検査と同じく直径約2センチの腫瘍有り。
4月10日:脳造影MRI検査
     外観・構造から100年に1人の天才の脳であることは間違いないが、
    惜しむらくは脳下垂体下部に腫瘍がある。
4月11日:呼吸機能検査
     肺活量等を測定した結果、手術中に窒息することはなさそうである。
4月12日:血液検査
     止血時間等を計測した結果、手術中に出血多量で死ぬこともなさそうである。


2 4月17日(消化器外科受診)
  各種検査結果と癌の大きさ・個数・位置等をふまえ、肝細胞がんの摘出は、
 開腹ではなく腹腔鏡下で行うことに決定した。
  腹部に6個の穴をあけてカメラや手術道具を挿入するとのことである。


3 4月20日(脳神経外科受診)
  脳下垂体の腫瘍は現段階では問題はない。
  ただし、視神経に近いので、今後腫瘍が大きくなると左右の視野が狭くなる。
  その際は、カテーテルにより腫瘍を除去する。
  また、脳下垂体を圧迫すると成長ホルモンなどの分泌異常を起こすので、経過観察が
 必要。当面、8月10日にMRI検査を予定する。


4 結論
  肝細胞癌については、腹腔鏡下で除去手術を行う。時期は別途調整する。
  脳下垂体下部の腫瘍については、経過観察とし8月10日に再検査する。