伊賀の徒然草

伊賀名張の山中に閑居して病を養う隠者の戯言です。

中秋節に因む歌:月光


 本日は、旧暦の8月15日、十五夜の月を観賞する中秋節です。


 中秋節は、東アジアの伝統的な行事のひとつで、旧暦(農暦)の8月15日に行われます。
 特に中華圏では春節、清明節、端午節とならぶ重要な行事であり、多くの国で法定祝日になっています。


 台湾では中秋節は重要な民俗行事であり、全台湾が休日となり、この日の夜には月見をして月餅やブンタン(文旦)を食べる習慣があります。
 地区的な文化としては、高雄市美濃区の客家のアヒルを食べる習慣や、宜蘭の小麦粉を練って中に黒糖を塗って焼いた「菜餅」を食べる習慣の他、台湾南部ではお餅や火鍋(唐辛子や山椒などで激辛に味付けした鍋料理)を食べる風習もあります。
 中秋節に最もよく食べられている月餅(げっぺい)は菓子の一種で月に見立てた丸く、平たい形は共通ですが、その大きさや材料、中に詰める餡などには様々なものがあります。


 この中秋節の行事が日本に伝わったのは、今から1000年ほど前の平安時代の頃で、先ずは貴族の間に観月の宴や舟遊びで水面に映る月を見て楽しむことから始まりました。
 やがて、一般庶民の間でも「お月見」の行事として広がり、現代では、月が見える場所などに、薄(すすき)を飾って月見団子・里芋・枝豆・栗などを盛り、御酒を供えて月を眺める年中行事として定着しています。


 今回は、中秋節に因み、台灣の女歌手の王心凌(ワン シンリン、英名Cyndi Wangシンディー ワン、1982年9月5日-)が、2004年3月26日に発表した自身2枚目のアルバム《愛你》の中に収録している楽曲《月光》をご紹介します。
 この曲は元々、日本のフォークグループ「ヴィレッジ・シンガーズ 」が1968年2月25日に発表した楽曲『亜麻色の髪の乙女〈亞麻色頭髮的少女〉  』の替え歌です。


 作曲はフジテレビのディレクターから作曲家に転身していた日本のすぎやまこういち、作詞は台灣の陳思宇(英文名:Sharkie Chen,1985年8月31日-)と談曉珍( Terence Teo、詳細不肖)の二人が共同で担当しています。


 歌詞の内容は、遥か遠くにいる恋人に思いを寄せる乙女の心情を詠じたものです。
 歌詞の終盤で、「閉上雙眼 感覺你在身旁(両目を閉じると あなたが傍にいるのを感じる)」との句があるため恋人が帰って来たのかと勘違いしがちですが、そうではありません。
 最後の対句に「你是溫暖月光 你是幸福月光(あなたは温かい月の光 あなたは幸せな月の光)」とあるように、遥か遠くの恋人を月光に擬えて恰も傍にいるように感ずることにより別離の悲しみを紛らわせているのです。


 古来、唐土に於いては月は人と人との心を結びつけると考えられていました。
 つまり、自分が月を見ている時には、遥か遠くにいる思いを寄せる人も必ず同じ月を見ていると信じていたことが、この歌詞の典拠となっています。


 実は、この歌の中の月は十五夜の満月ではなく三日月なのですが、中秋節に相応しく典故を踏まえた優れた歌詞なので敢えてご紹介します。


 動画は、中秋節用の短縮版と原唱版との二つを添付します。



 月光
 
月光


彎彎月光下 蒲公英在遊蘯*1
像煙花閃著微亮的光芒
趁著夜晚 找尋幸福方向
難免會受傷

弓のような月の光を浴びて タンポポがゆらゆら揺れている
まるでかすかな光を煌めかせる線香花火のように
夜の闇の中で 幸せの在りかを探し求めたりしていては

きっと傷つくのを避けられないでしょう


彎彎小路上 蒲公英在歌唱
星星照亮在起風的地方
乘著微風 飄向未知遠方
幸福路也許漫長

曲がりくねった小径のほとりで タンポポが歌っている
星々が煌めく 風の舞い立つ所で
そよ風に乗って 未知の彼方へ漂ってみても
幸福への道は長く果てしがないわ


難過的時候 誰在身邊 陪我掉眼淚
失敗無所謂 你在左右 月光多美

困難な時に 一体誰が私の傍にいて 私に付き添って涙を流してくれるのでしょうか
失敗なんてどうということもないわ あなたがそばにいて 月の光が美しくさえあれば


彎彎月光下 我輕輕在歌唱
從今以後 不會再悲傷
閉上雙眼 感覺你在身旁
你是溫暖月光
你是幸福月光
*2

弓のような月の光を浴びて 私はそっと歌う
これからは もう悲しまないわ
両目を閉じると あなたが傍にいるのを感じるの
あなたは温かい月の光
あなたは幸せな月の光


(*1~*2再唱)


啦啦啦…… 啦啦啦……
ラララ…… ラララ……


(台詞)

我在月光下歌唱 閉上雙眼

感覺 你在身旁

私は月の光の下で歌う 両目を閉じて 

あなたが傍にいるのを感じながら


彎彎月光下 我輕輕在歌唱
從今以後 不會再悲傷
閉上雙眼 感覺你在身旁
你是溫暖月光
你是幸福月光

弓のような月の光を浴びて 私はそっと歌う
これからは もう悲しまないわ
両目を閉じると あなたが傍にいるのを感じるから
あなたは温かい月の光
あなたは幸せな月の光

 


 〔中秋節特別版〕

王心凌 - 月光(中秋節特別版)


 〔原唱版〕

王心凌 月光


少年時代


 「少年時代」(しょうねんじだい)は、日本のシンガーソングライター・井上陽水(いのうえ ようすい、1948年8月30日 - )が1990年9月21日に自身通算29枚目のシングルとして発表した楽曲です。


 この曲は元々、同年に製作された同名の東宝映画の主題歌として作られたもので、作詞は井上陽水、作曲は井上陽水と平井夏美(実名:川原 伸司、1950年 - )との共作です。


 映画の方は、作家柏原兵三の小説『長い道』を、漫画家の藤子不二雄Ⓐ(ふじこ・ふじお・エイ、本名:安孫子 素雄(あびこ もとお)、1934年3月10日 - )が題名を『少年時代』に変えて、1978年(昭和53年)から1979年(昭和54年)まで『週刊少年マガジン』(講談社)に連載した漫画が原作となっています。
 そのストーリーは、主人公で小学5年生の風間進一が戦時中の昭和19年に東京から富山へ疎開してから終戦までの約1年間に体験した出来事を描いたものです。


 主題歌の製作は、当初藤子不二雄Ⓐが歌詞を自作して、飲み友達であった井上陽水に作曲を依頼したことが切っ掛けとなっています。


 井上陽水は、所謂「曲先(曲を先に作り、歌詞を後で作る)」を得意とする音楽家であったことから、この藤子の歌詞を受け取って相当悩んだようで、自身の全国ツアーをキャンセルしスタジオに篭って作曲に取り組みました。


 3週間後に出来上がった曲は、藤子Ⓐが事前に抱いていたイメージ通りの素晴らしい楽曲となりました。
 ところが、事前に藤子Ⓐが提供した歌詞は1行も使われていませんでした。
 そのことを関係者に聞かれた井上陽水は「安孫子さんの心をもらった」と無難なコメントをしていますが、本心は素人の作った下手な歌詞に納得できなかったのでしょう。


  井上陽水の作詞法は、先に作った曲に合う詞語を探して当てはめるやり方を採っています。
 日本語には高低アクセントがあるため、曲のメロディーに合う詞語を探すのは甚だ難しく、どうしても曲調に合わない場合には、助詞・助動詞を省略して、一種の造語のような詞句が使われることがよくあります。
 この歌詞の中にも、「風あざみ」「夏模様」「宵かがり」「夢花火」などが、省略技法による詞語で、多くの人々が陽水の造語であると考えています。
 当の陽水は、インタビューなどでこれらの詞語の意味をしばしば問われるのに嫌気がさしているようで、「世の中に風あざみが有ったっていいじゃないか。」とか「響きのよさで作った言葉で意味なんかないんだよ。」などと答えていますが、実態は省略技法と考えるのが自然でしょう。


 歌詞の内容は、映画を見ていないと分かりにくいのですが、主人公の風間進一少年が昭和19年の夏に東京から富山に疎開して翌年終戦直後に東京へ帰るまでの約1年間の思い出を詠じたものです。
 映画では、主題歌でありながらエンディングだけで演唱されており、大人になった風間進一が少年時代を回想している様子を象徴的に表現しています。 



 少年時代  
 
少年時代


夏が過ぎ 風あざみ
だれの憧れにさまよう
青空に残された 私の心は夏もよう

夏日時光流逝 微風吹拂薊花
憧憬的那個人 使人迷惘
被青空遺留下的 我心仍是夏日情景


夢が覚め 夜の中 
長い冬が 窓を閉じて 
呼びかけたままで
夢はつまり 想い出の後先(あとさき)

當夢醒時分 夜半已深
永遠的冬日 早已關上了窗
就這樣呼喚著吧
夢想其實是 回憶的前與後


夏祭り 宵かがり 
胸の高鳴りに合わせて
八月は 夢花火 私の心は夏もよう

夏日的祭典 通宵的篝火
迎合著胸口的鼓動
八月有著夢想煙火 我心仍是夏日模樣


(間奏)


目が覚めて 夢のあと 
長い影が 夜に伸びて 
星屑の空へ
夢はつまり 想い出の後先

當睜開雙眼 夢境的痕跡
正拉長著黑影向夜晚延伸
朝向那繁星點點的天空
夢想其實是 回憶的前與後


夏が過ぎ風あざみ 
だれの憧れにさまよう
八月は 夢花火 私の心は夏もよう

夏日時光流逝 微風吹拂薊花
憧憬的那個人 使人迷惘
八月有著夢想煙火 我心仍是夏日模樣





少年時代/井上陽水



明天會更好(明日はきっと好くなる)


 病や災害に苦しむあなたに贈る歌です。


 明天會更好! 明日はきっと好くなる!


 一日も早く元気を取り戻されるよう伊賀山中から願っています。




《明天會更好》 蘇芮、 余天、蔡琴 等..Tomorrow Will Be Better 。



 明天會更好
 明日はきっと好くなる


 (蔡 琴)
輕輕敲醒沉睡的心靈
慢慢張開你的眼睛

そっと揺り起こす熟睡している心
ゆっくりと開くあなたの瞳


 (余 天)
看那忙碌的世界是否依然
孤獨地轉個不停

あのめまぐるしい世界は、依然として
孤独な回転を止めないのだろうか


 (蘇 芮)
春風不解風情 吹動少年的心
春風に風情はわからなくとも 少年の心を吹き動かす


 (潘越雲)
讓昨日臉上的淚痕 隨記憶風乾了
きのうの顔の涙の跡は 記憶の風で乾かそう


 (甄 妮)
抬頭尋找天空的翅膀
候鳥出現牠的影跡

頭をもたげて探す天空の翼
渡り鳥の現れた形跡を


 (李建復)
帶來遠處的飢 荒無情的戰火
依然存在的消息

遠い国の飢えや苦しみや無情な戦火が
今も続くと知らせを運んでくる


 (林慧萍)
玉山白雪飄零燃燒少年的心
玉山の白雪は熱く燃える少年の心に舞い落ちる


 (王芷蕾)
使真情溶化成音符
傾訴遙遠的祝福

真心で溶かして音符にしてしまおう
遥か遠くに祝福を呼びかけよう


 (黃鶯鶯)
唱出你的熱情 伸出你雙手
讓我擁抱著你的夢 讓我擁有你真心的面孔

あなたの情熱を歌にして あなたの両手を差し伸べよう
あなたの夢をわたしに抱かせて あなたの真心の顔をわたしに見せて


 (洪榮宏)
讓我們的笑容 充滿著青春的驕傲
為明天獻出虔誠的祈禱

わたしたちの笑顔を青春の誇りで満たそう
明日のために敬虔な祈りを捧げよう


 (陳淑樺)
誰能不顧自己的家園 拋開記憶中的童年
誰が自分の故郷を顧みず 記憶の中の少年時代を捨て去ることが出来るだろうか


 (金智娟)
誰能忍心看他昨日的憂愁 帶走我們的笑容
誰が彼の昨日の憂愁を見るに堪えて わたしたちの笑顔を運ぶことができるだろうか


 (王夢麟)
青春不解紅塵 胭脂沾染了灰
青春を生きるわたしたちには埃にまみれた俗世間の紅白粉のことなどは分からない


 (李佩菁)
讓久違不見的淚水 滋潤了你的面容
久しく見なかった涙があなたの顔を濡らす


 (費玉清)
唱出你的熱情 伸出你雙手
讓我擁抱著你的夢 讓我擁有你真心的面孔
讓我們的笑容 充滿著青春的驕傲
為明天獻出虔誠的祈禱

あなたの情熱を歌にして あなたの両手を差し伸べよう
あなたの夢をわたしに抱かせて あなたの真心の顔をわたしに見せて
わたしたちの笑顔を青春の誇りで満たそう
明日のために敬虔な祈りを捧げよう


 (齊 豫)
輕輕敲醒沉睡的心靈 慢慢張開你的眼睛
そっと揺り起こす熟睡している心 ゆっくりと開くあなたの瞳


 (鄭 怡)
看那忙碌的世界是否 依然孤獨地轉個不停
あのめまぐるしい世界は、依然として孤独な回転を止めないのだろうか


 (江 蕙)
日出喚醒清晨 大地光彩重生
日の出が朝を目覚めさせて、明け方の大地を再び彩る


 (楊 林)
讓和風拂出的音響 譜成生命的樂章
おだやかな風が吹き出す音響は 生命の楽章に曲をつける


 (合 唱)
唱出你的熱情 伸出你雙手
讓我擁抱著你的夢 讓我擁有你真心的面孔
讓我們的笑容 充滿著青春的驕傲
讓我們期待 明天會更好

あなたの情熱を歌にして あなたの両手を差し伸べよう
あなたの夢をわたしに抱かせて あなたの真心の顔をわたしに見せて
わたしたちの笑顔を青春の誇りで満たして
わたしたちは期待しよう ”明日はきっと好くなる”と
 


 (合 唱)
唱出你的熱情 伸出你雙手
讓我擁抱著你的夢 讓我擁有你真心的面孔
讓我們的笑容 充滿著青春的驕傲
讓我們期待 明天會更好

あなたの情熱を歌にして あなたの両手を差し伸べよう
あなたの夢をわたしに抱かせて あなたの真心の顔をわたしに見せて
わたしたちの笑顔を青春の誇りで満たして
わたしたちは期待しよう ”明日はきっと好くなる”と


 (蘇 芮)
唱出你的熱情 伸出你雙手
讓我擁抱著你的夢 讓我擁有你真心的面孔
讓我們的笑容 充滿著青春的驕傲
讓我們期待 明天會更好

あなたの情熱を歌にして あなたの両手を差し伸べよう
あなたの夢をわたしに抱かせて あなたの真心の顔をわたしに見せて
わたしたちの笑顔を青春の誇りで満たそう
わたしたちは期待しよう ”明日はきっと好くなる”と


 (余 天)
唱出你的熱情 伸出你雙手
讓我擁抱著你的夢 讓我擁有你真心的面孔
讓我們的笑容 充滿著青春的驕傲
讓我們期待 明天會更好

あなたの情熱を歌にして あなたの両手を差し伸べよう
あなたの夢をわたしに抱かせて あなたの真心の顔をわたしに見せて
わたしたちの笑顔を青春の誇りで満たそう
わたしたちは期待しよう ”明日はきっと好くなる”と


 (合 唱)
唱出你的熱情 伸出你雙手
讓我擁抱著你的夢 讓我擁有你真心的面孔
讓我們的笑容 充滿著青春的驕傲
讓我們期待 明天會更好…

あなたの情熱を歌にして あなたの両手を差し伸べよう
あなたの夢をわたしに抱かせて あなたの真心の顔をわたしに見せて
わたしたちの笑顔を青春の誇りで満たそう
わたしたちは期待しよう ”明日はきっと好くなる”と…