伊賀の徒然草

伊賀名張の山中に閑居して病を養う隠者の戯言です。

想い出の渚(回憶的海邊)

 【回憶的海邊】


 「想い出の渚」(おもいでのなぎさ)は、日本のグループサウンズの一つザ・ワイルドワンズが、1966年11月5日に発表したデビューシングルです。
 作曲はリーダーの加瀬邦彦、作詞はメンバーの鳥塚繁樹とされていますが、実はこの詞は、グル―プ全員が別々に書いたフレーズを繋いだもので、一番多く書いたということで取りあえず鳥塚の名前が表記されたものです。
 この楽曲は、加瀬邦彦の12弦ギターの音色の珍しさもあって大ヒットとなり、100万枚以上を売り上げて、このグループの最初でかつ最大のヒット曲となりました。
 発売当時のシングル盤はモノラルでしたが、後に発売されたLP盤ではステレオに再収録されています。


 歌詞の内容は、嘗て恋人と遊んだ渚に立って、眼前の景色を見ながら帰らざる夏の日の思い出を詠じたものです。
 短い詞の中に、過去から現在に至るまでの眼前の光景を色彩感覚豊かに述べて、更に合作とは思えぬ程自然に、主人公一人だけの心理描写を載せています。
 曲は、2節からなっていますが、第2節はダ・カーポによる単純な繰り返しではなく、ダル・セーニョを使用して部分反覆にすることにより、短い曲にありがちな単調さを避けていて巧みです。



 【這個海邊找到妳】



 想い出の渚
 回憶的海邊
            作詞:鳥塚繁樹 作曲:加瀬邦彦 演唱:ザ・ワイルドワンズ
君を見つけたこの渚に
一人たたずみ思い出す
小麦色した可愛いほほ
忘れはしないいつまでも
水面走る白い船
長い黒髪風になびかせ
波に向って叫んで見ても
もう帰らないあの夏の日

在這個海邊找到妳
一個人獨自佇立而回憶著
妳小麥色可愛的臉頰
忘記不做的永遠
在水面跑的白的船
為長的黑髮風飄動
對波浪向試著叫喊也
已經回不來的那個夏日


(間奏)


長いまつげの大きな瞳が
僕を見つめてうるんでた
このまま二人で空の果てまで
飛んで行きたい夜だった
波に向って 叫んで見ても
もう帰らないあの夏の日

長的睫毛的大的瞳孔
凝視我濕潤著
就這樣二人到天空的盡頭
是想飛去的夜晚
對波浪向試著叫喊也
已經回不來的那個夏日


あの夏の日 あの夏の日
那個夏日  那個夏日



想い出の渚 ☆ ザ・ワイルドワンズ




 【已經回不來的那個夏日】