伊賀の徒然草

伊賀名張の山中に閑居して病を養う隠者の戯言です。

一月一日(元旦)

 【日本最古の神社 奈良 大神神社の大門松】



明けましておめでとうございます
新年が読者各位にとって良い年であるようお祈り申し上げます
祝大家新年快樂
祈願作爲新年對讀者各位來好的年




 一月一日
 元旦
       作詞: 千家尊福(1845 - 1918) 作曲: 上真行(1851 - 1937)
       掲載: 明治26年8月12日文部省告示第3号別冊「祝日大祭日歌詞並楽譜」
          (『官報』第3037号附録掲載、1893年(明治26年)8月12日)


第一章
年(とし)のはじめの 例(ためし)とて。
終(をは)りなき世(よ)の めでたさを。
松竹(まつたけ)たてゝ 門(かど)ごとに。
いはふ今日(けふ)こそ たのしけれ。

一年の初めの恒例行事
 終わりなき御代の目出度さを
家々に門松を飾り
 みなで祝う正月は実に楽しい

一年之始的慣例
永續的世代之賀喜
立松竹在毎家門前
祝福今日(新年)快樂


第二章
初日(はつひ)のひかり さしいでて
四方(よも)に輝く 今朝(けさ)のそら。
君(きみ)がみかげに 比(たぐ)へつゝ。
仰(あふ)ぎ見(み)るこそ たふとけれ。

初日の出の光が
四方に輝く正月の空を
天皇陛下のお姿になぞらえて
仰ぎ見ることは尊きことだ

元旦的曙光射出
於四方輝耀今朝的天空
比擬君(天皇陛下)的圖像 且
仰望尊榮


筆者注:

 明治26年版の原詞では次のように第二章の第一句と第二句には元号に因んで「明治」を詠みこんでいたが、明治が終って改元後の大正2年に現在の歌詞に変更された。

初日(はつひ)のひかり 明(あきら)けく

治(をさ)まる御代(みよ)の 今朝(けさ)のそら




 【出雲大社 神楽殿東側に設置されている「 一月一日」の歌碑】


 一月一日(いちげつ いちじつ)は、千家尊福(せんげ たかとみ)作詞、上眞行(うえ・さねみち)作曲による楽曲です。
 1893年に文部省から「小学校祝日大祭日歌詞並楽譜」の中に含めて発表されて、明治期から戦前にかけて唄われた小学唱歌です。
 なお、作詞の千家尊福は出雲大社第80代出雲国造(宮司)であり、彼の作詞を顕彰するため出雲大社神楽殿の東側には「一月一日」の歌碑が建っています。

 
一月一日(いちげつ いちじつ)漢譯「元旦」,千家尊福作詞、上真行作曲。
 1893年発表於文部省「小学校祝日大祭日歌詞並楽譜」,從明治期到戦前所唱之小学唱歌。
 再者,作詞的千家尊福是出雲大社第80代出雲國造(宮司),出雲大社古典舞樂殿的東側「一月一日」的刻上和歌的碑建立著。




一月一日 文部省唱歌 平成の録音