伊賀の徒然草

伊賀名張の山中に閑居して病を養う隠者の戯言です。

天国への旅(去天堂的旅程)


 台灣の朋友咖哪(カナ)小姐が、29歳の若さで天国へ旅立ちました。
 ここに謹んで哀悼の意を表し、衷心より御冥福をお祈り致します。
                              伊賀山人敬白


 哭咖哪

              伊賀山人作七言絕句平水韻下平聲十一尤

台灣咖哪富春秋

雙鳳百年願淸遊

今日風光君不見

白雲愁色滿陵丘


 咖哪(カナ)を哭(こく)す

台灣の咖哪(カナ)春秋に富み

雙鳳(そうほう)百年(ひゃくねん)清遊(せいゆう)を願うたり

今日(こんにち)の風光(ふうこう)君見えず

白雲(はくうん)愁色(しゅうしょく)陵丘(りょうきゅう)に滿つ


 咖哪(カナ)の逝去を悲しむ

台灣の咖哪(カナ)は若くて将来を嘱望(しょくぼう)されており

仲良し夫婦揃(そろ)って百年自然の中に遊ぶことを願っていた

今日の景色はあの日と同じであるがそこに君(カナ)の姿は見えず

愁(うれ)いを湛(たた)えた白い雲だけが君の眠る丘に立ち込めている


   咖哪小姐のご夫君の述懐▼ 

7/1、朝7:18、最愛の妻であるカナが天国へ旅立ちました。

カナは姉の影響で日本のアニメが好きになり、母親の影響で日本のドラマが好きになり、父親の影響で歌が好きで、日本のドラマの主題歌などからJ-popが好きになり、日本の文化が好きになり、将来は日本人と結婚して日本で暮らしたいと言っていたそうです。

私との結婚が決まってからはカナはよく『2人とも100歳を超えた夫婦になり、一生一緒に仲良く生きていく』と言うのが口癖で健康管理や食事管理には誰よりも気を付けていましたが、100歳になる事はなく29歳と86日という短かすぎる生涯となりました。

カナは服が好きでよく一緒に買い物にでかけた事を昨日のように思い出します。どれを買おうか時間をかけて悩んだり、着れないほどたくさん買い込んだりしてよくおれに怒られてたよね。

カナが最後に天国に着ていく服を選ぶのはとても辛かった。全ての服にそれぞれ思い出が詰まっていて選ぶ事なんて出来ない。天国で着替える服も、パジャマも、寒がりだから防寒具も。涙を堪えきれず着ていく服に染み込んでしまっているかもしれない。

もう一度あなたとどれだけ時間をかけてもいいから買い物をしたい。もう一度あなたが大好きな旅行を一緒にしたい。もう一度手を繋いで一緒に散歩をしたい。もう一度他愛もないくだらない話をしたい。

でももうあなたと一緒に過ごすことができないんですね。一緒に過ごせるのはあなたの残した服とお気に入りの食器、使いかけの歯ブラシ、髪留め、お気に入りのぬいぐるみ、そしてケータイに保存されたたくさんのあなたとの写真とたくさんの思い出です。

あなたが居ないという実感がまだ全然湧きません。本当にこの世にあなたはもう居ないのですか?今日の葬儀までの間、お母さんとお姉さんは毎日病院にいるあなたと対話をしてきました。わたしは一度日本に戻っていましたが、あなたの訃報を聞いて、何も考えずに日本を飛び出して台湾に来ましたが、隔離期間中はあなたに会いたくても会えない日々が続きましたが、今日やっと会う事ができました。

1ヶ月半ぶりに会うあなたはそのままのキレイで可愛いままの姿のカナで本当に眠っているようですね。だからわたしはまだ受け入れる事ができない。

家族を愛し、友人を愛し、全ての人の幸せを願い、誰かの役に立ちたい、困っている人を助けたいと常に考えてあなたは行動をしていましたね。

わたしはこれからもあなたの事を永遠に愛し続けます。あなたが達成できなかった100歳まで生きる目標を受け継ぎ、あなたのように周りの人を愛し、自身の病気と向き合って100歳を超えて生きていき、また来世でも必ず一緒になってその時はお互い100歳を超えて生きていこう。あなたこそ最高の妻だよ。おれと結婚してくれて本当にありがとう。大好きだよカナ。天国でゆっくりと休んでください。




 純純的愛 (純粋な愛)▼

江蕾 純純的愛