最終案内:最後的嚮導廣播
「最終案内」は、シンガーソングライターさだまさしが、丁度40年前にサイモン&ガーファンクルの「明日に架ける橋」のアレンジを手がけたジミー・ハスケル(Jimmie Haskel)をアレンジャーに迎えて制作し1977年7月25日に発表したソロ2枚目のオリジナル・アルバム『風見鶏』(かざみどり)のA面第1曲目に収録されたさだの自信作です。
作詩・作曲はさだ本人、この歌詞は、空港という喧騒の場にあって、去り行く恋人との別れの寂しさを感じている男の孤独な心境を詠じたものです。
愛の冷めきった男女の覚悟の別れでも、いざその時になると、過去の楽しい思い出が脳裏をよぎり一抹の寂寥感に襲われるものです。
この詩は、別れる男女それぞれに共通する「出来ることなら出会った頃の二人にもう一度戻って幸せになりたい」との思いを、「心なしか震える君の肩」と「最後の風をひとり受けとめる僕」との二人の細かい動作を描写するのみで表現している所が秀逸です。
なお、記事冒頭の画像に見える「君が静かに外した時計」は、仲の良かったころ「僕」が、「君」に贈った腕時計と解釈するのが自然です。
最終案内
最後的嚮導廣播
作詩・作曲:さだまさし
標示盤が君の飛行機を示す
もう25分で君は舞いあがる
ひきとめるのならば今しかないよと
壁のデジタル時計がまたひとこま進む
あの頃は止まれとさえ祈った時間を
知らず知らずのうちに君はもて余している
手荷物はベルトコンベアーに流れて
思っていたより確かに風は止まろうとしている
人ごみのロビーざわめきの中で
君は静かに時計をはずす
標示盤表示你的飛機
以後25分你飛舞
留離開去的人只有現在
牆的電子錶再一分前進
祈禱那個時候連停留也的時間
對不知不覺的裡面你能拿餘著
隨身行李到皮帶輸送機流動
想確實風打算停
是人群的前廳人聲嘈雜中
你安靜地取下手錶
最終案内が答を告げる
穏やかな声がロビーに響く
君の淡い肩が心なしかふるえ
チケットにすがるように背中を向ける
君は今スポット浴びたスターのように
滑走路というステージに呑み込まれてゆく
君をのせた鳥がやがて翼はためかせて
赤や緑のランプを飛び越えてゆく
人ごみのデッキざわめきの中で
僕は最後の風をひとり受けとめる
最後的嚮導廣播告訴回答
平靜的聲音在前廳迴響
揮舞你的淺的肩膀也許是心理作用
為使扶票轉動背
像你現在承受聚光燈的明星一樣地
被滑行路道這個舞台喝擁擠
裝上你的鳥不久使之翼旁邊帶有
跳過紅和綠的燈
是人群的甲板人聲嘈雜中
我接受最後的風一個人
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