伊賀の徒然草

伊賀名張の山中に閑居して病を養う隠者の戯言です。

年末御挨拶

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  平成28年大晦日
                    伊賀山人敬白


 
  山人除夜作
 伊賀寒燈獨不眠
 寸心何事轉悽然
 波濤萬里思病客 
 霜鬢明朝又一年

  

  【訓読体】
   山人(さんじん)除夜の作
  伊賀の寒燈(かんとう)獨(ひと)り眠らず
  寸心(すんしん)何事(なにごと)ぞ轉(うた)た悽然(せいぜん)たる
  波濤萬里(はとうばんり)病客(びょうかく)を思えば 
  霜鬢(そうびん)明朝(みょうちょう)又一年


 【和訳】
  山人(やまびと)の除夜の作
 伊賀山居の寒々とした灯火の下で、独り眠られずにいる、
 山人の心はどうして益々寂しくなるのだろうか?
 万里の波の彼方の病人のことを思えば、
 髪は霜のように白くなり、明日また1歳年を取ってしまうからなのだ。
 
 (七言絶句下平一先)