伊賀の徒然草

伊賀名張の山中に閑居して病を養う隠者の戯言です。

漢詩のブログ記事

漢詩(ムラゴンブログ全体)
  • 哭山之神

     哭山之神 山神麻美富春秋 雙鳳百年願淸遊 今日風光君不見 白雲愁色滿陵丘  山之神を哭(こく)す 山の神の麻美 春秋(しゅんしう)に富み 雙鳳(さうほう)百年 淸遊(せいいう)を願ふたり 今日(こんじつ)風光(ふうくゎう) 君見へず 白雲(はくうん)愁色(しうしょく) 陵丘(りょうきう)に滿つ ... 続きをみる

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  • 天国への旅(去天堂的旅程)

     台灣の朋友咖哪(カナ)小姐が、29歳の若さで天国へ旅立ちました。  ここに謹んで哀悼の意を表し、衷心より御冥福をお祈り致します。                               伊賀山人敬白  哭咖哪               伊賀山人作七言絕句平水韻下平聲十一尤 台灣咖哪富春秋 ... 続きをみる

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  • When You Are Old(あなたが年老いたとき)

    「When You Are Old」(あなたが年老いたとき)は、アイルランドの詩人・劇作家のウィリアム・バトラー・イェイツ(William Butler Yeats, 1865年6月13日 - 1939年1月28日)が、27歳ごろの1892年に発表した詩集『キャスリーン伯爵夫人および諸伝説と抒情詩... 続きをみる

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  • 淸明(晩唐:杜牧)

    「清明」(せいめい)とは、二十四節気の一つで、「清浄明潔」の略ともいわれているように「萬物が清らかで草花が生き生きとする頃」を言います。  今年の「清明」は4月4日ですが、二十四節気を期間を表すものとして捉えることもあり、その場合には、次の節気「穀雨」(こくう)が4月19日ですので、その前日18日... 続きをみる

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  • 街燈下(街燈の下:劉家昌演唱)

     「街燈下」は、台灣で作詞家、作曲家、歌手、俳優、映画監督など様々な芸能活動をこなしているマルチタレントの劉家昌が康白(詳細不詳)の詞に曲を付けて、1969年に同名のアルバムの第1曲目に収録して発表したアルバムの表題曲です。  この楽曲は、翌年劉家昌が僅か三日間で製作し1971年に公開した映画《有... 続きをみる

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  • お手軽漢詩の作り方

        【伊賀山人の朋友 AさんとSさん(イメージ図)】  今回は、誰にも手軽にできる漢詩の作り方をご紹介します。  漢詩は、唐代に隆盛を見た「近体詩」と言われるものが主流で、現在でも本格的な作詩を心がける人はほぼ例外なく近体詩を作っています。  この近体詩は、使用する漢字の平仄(アクセント)ごと... 続きをみる

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  • 山川異域 風月同天(武漢へ贈る慈善歌曲)

     「山川異域 風月同天」(邦題:山河は違えど風月は同じ空に通ずる)は、山東省出身のシンガーソングライター 程璧(ていへき、チェン・ビー、女、生年月日非公開)が東京の音楽スタジオ「SOUND STUDIO NOAH 初台」で録音して、 2020年2月8日に日本と中共で同時に発表した慈善歌曲(チャリテ... 続きをみる

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  • 曲江二首 其二 〔人生七十 古來稀(こらいまれ)なり〕

    「曲江二首 其二」は、盛唐の詩人 杜甫(とほ、712年ー770年)が数え年47歳になった758年の暮春に書いた七言律詩です。  「曲江」とは、都長安の居住地である外郭城内の東南の隅に在った池の名で、終南山から引いた水が屈曲して流れ込むことからこの名が付けられました。また、蓮の花が多く咲いていたこと... 続きをみる

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  • 春望(春の眺め)

      本日立春に当たり、盛唐の詩人杜甫(とほ、712年ー770年)作の五言律詩「春望」をご紹介します。  この作品は、757年の春、杜甫46歳(数え年)の折に長安で詠じたものです。  当時の時代背景は、755年11月に勃発した安禄山の乱(755年11月ー763年1月)の真っ最中で、唐の都の長安は、1... 続きをみる

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  • 楓橋夜泊(ふうけうやはく)

     伊賀山居では、紅葉に霜の降り敷く季節となりました。  そこで、今回は紅葉と霜とを詠じた漢詩を一首ご紹介します。  中唐の詩人張繼(ちょうけい:生没年不詳。天宝十二年(753年)の進士。)作の七言絶句「楓橋夜泊」(ふうきょうやはく、字音仮名遣ひ:ふうけうやはく)です。  この詩は、船旅の途中で楓橋... 続きをみる

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  • 小城多可愛(小さな町の多くの魅力)

      「小城多可愛」(小さな町の多くの魅力)は、1979年に製作された台湾映画「小城故事」(小さな町の物語)の片尾曲(エンディングテーマソング)として、鄧麗君(1953年1月29日 - 1995年5月8日)の演唱で発表された楽曲です。  作詞は莊奴 (1921年2月22日-2016年10月11日)、... 続きをみる

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  • 小城故事(小さな町の物語)

     【台灣新北市三峽老街】  「小城故事」(小さな町の物語)は、1979年に製作された同名の台湾映画の主題歌として、鄧麗君(1953年1月29日 - 1995年5月8日)の演唱で発表された楽曲です。  作詞は莊奴 (1921年2月22日-2016年10月11日)、 作曲は湯尼(実名:翁清溪1936年... 続きをみる

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  • 光陰矢の如し(宋詞《行香子·秋與》より)

       「光陰矢の如し」とは、宋詞《行香子·秋與》に見える成語です。  この宋詞以前にも、中唐の詩人李益作の五言詩《遊子吟》の中に「君看白日馳,何異弦上箭。(君 白日の馳せるを看よ、何ぞ弦上の箭に異ならん。)」とあり、日月の動きや昼夜の繰り返しなどの目まぐるしい時の流れを矢に例える表現は唐代以前から... 続きをみる

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  • 中秋節

     【月と仙女と月餅】  陰暦8月15夜の満月を「中秋の名月」と称して観賞する「お月見」の風習は、元々は、唐代に始まり宋代に至って「中秋節」という節日とされた習俗と言われています。  「中秋節」は、東アジアの伝統的な行事のひとつで、特に漢文化圏では春節、清明節、端午節とならぶ重要な行事であり、殆どの... 続きをみる

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  • 般若心経

     「般若心経(はんにゃしんぎょう)」は、大乗仏教の経典の一つで、「般若波羅蜜多心經(はんにゃはらみったしんぎょう)」の略称です。更に略して単に「心経(しんぎょう)」と呼ばれることもあります。  逆にこの経典名の頭部に「摩訶(まか:偉大な)」という接頭辞をつけて「摩訶般若波羅蜜多心経(まかはんにゃは... 続きをみる

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  • 秋夕(しゅうせき): 杜牧

     本日は、旧暦の7月7日、本来の七夕の日です。  そこで、今回は七夕に因んだ漢詩を一首ご紹介します。  晩唐の詩人杜 牧(と ぼく、803年(貞元19年) - 853年(大中6年))作の七言絶句「秋夕(しゅうせき)」です。  この詩は、閨怨詩に分類されるもので、主君の寵愛を得られなくなった宮女が七... 続きをみる

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  • 何日君再來〔何れの日か 君再た來たる:鄧麗君版〕

     【「陽関」の遺跡:甘粛省敦煌市】  「何日君再来」(ホーリー ジュン ザイライ、邦題「いつの日君帰る」)は、「夜來香(イエライシャン)」と並び称されるチャイニーズ・メロディーを代表する1曲で2年前に蔡幸娟版でご紹介していますが、未だに人気記事の最上位にランクインしています。  この楽曲は、193... 続きをみる

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  • 春夜喜雨(春夜 雨を喜ぶ 盛唐: 杜甫)

     今年は、2月19日から3月5日までが二十四節気の「雨水」つまり「雪が雨に変わり、草木が芽吹き始める」時季にあたります。  この二十四節気を更に3分割した七十二候では、3月1日から3月5日までが「雨水」の末候の「草木萠動」(そうもくほうどう:そうもくめばえいずる)で「草木が芽吹き始める」頃とされて... 続きをみる

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  • 春夢(唐詩:岑參作)

     立春の日にあたり、春に因んだ漢詩を一首ご紹介します。  今回ご紹介する「春夢」は、盛唐の詩人岑參(しん じん、715年 - 770年)の作品です。  この詩には複数の意味を持つ詩語が盛り込まれており、様々な解釈が可能な含蓄のある作品です。  まず、詩題に見える「春夢」とは一般的には文字通りに春に... 続きをみる

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  • 玉關寄長安李主簿 (盛唐:岑參)

     大晦日を明日に控え、盛唐の詩人岑參(しんじん、西暦715年ー770年)が、約1300年前の年末に詠んだ詩を1首ご紹介します。  岑參(しんじん)は、十数年間に亘り支那西方防衛の為の軍隊に派遣されており、その際の経験を踏まえた「辺塞詩」を多く残した人です。  この詩の題の「玉關寄長安李主簿」に見え... 続きをみる

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  • ユリと訪問者

     【高砂百合と蜜蜂】  立冬を過ぎましたが、季節外れの陽気に誘われて、伊賀山人庭園ではユリが一輪咲きました。  花の蜜を求めて冬支度に忙しい蜜蜂も遊びに来ました。  このユリは、テッポウユリ(鉄砲百合、学名 Lilium longiflorum)によく似ていますが、台灣原産のタカサゴユリ(高砂百合... 続きをみる

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  • 生日快樂歌

    生日快樂歌 祝妳生日快樂, 祝妳生日快樂, 祝妳生日快樂, 祝妳永遠快樂。 Happy birthday to you, Happy birthday to you, Happy birthday, dear moli, Happy birthday to you.  八音盒版↓ お誕生日の歌 H... 続きをみる

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  • 川の流れのように(鄧麗君版)

     【台灣新竹縣關西鎭を流れる牛欄河と、親水公園に架かる1927年に造られた東安古橋】  「川の流れのように」は、日本の歌手美空 ひばり(みそら ひばり、1937年(昭和12年)5月29日 - 1989年(平成元年)6月24日)が1988年12月に発売したアルバム『川の流れのように〜不死鳥パートII... 続きをみる

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  • 今朝の伊賀山人コスモス園

     〔コスモス園全景〕  今年は、種を蒔いたわけではありませんが、去年の花の種が散乱して芝生広場がコスモス園になってしまいました。  今朝は久しぶりに雲の切れ間から降り注ぐ陽光に誘われて、思いがけぬ来訪者もありました。    〔来訪者其の一〕  季節外れの揚羽蝶です。  〔来訪者其の二〕  これも季... 続きをみる

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  • 獨上西樓(独り西楼に上れば)

     「獨上西樓」は、東洋の歌姫と称された台灣の歌手鄧麗君〈デン・リージュン:テレサ・テン〉(1953年1月29日 - 1995年5月8日)が1983年に発表したアルバム「淡淡幽情」に収録されている楽曲です。  このアルバムは、今から約1000年前の宋代の詞(し:ツー)12篇に現代のメロディを付けて演... 続きをみる

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  • 迢迢牽牛星(迢迢たる牽牛星)

     本日は、旧暦7月7日で日本の国立天文台が定める「伝統的七夕の日」です。  七夕(たなばた)の日における織女と牽牛の伝説が、いつ始まったかについてはよく分かっていませんが、『詩経』(BC12世紀~BC6世紀の支那の詩集)小雅の大東篇の中に星の名前としては織女と牽牛に関する記述が見えることから、遅く... 続きをみる

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  • 蒹葭(けんか:詩經-風-秦風)

     「蒹葭(けんか)」は、支那最古の詩集である「詩経」に収録されている詩の一つです。  「詩経」は、紀元前11世紀から紀元前7世紀にかけての詩を収めたもので、伝承によれば,孔子(こうし、紀元前552年9月28日‐紀元前479年3月9日)が門人の教育のために、当初3000篇あった膨大な詩篇を311篇(... 続きをみる

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  • 『可愛い緑のとまと』の絵を観る

    【『可愛い緑のとまと』ポケベル美術館収蔵彩色画 】(2018/07/01ⓒ id:ike3022)  ポケベル画伯の感動的な大作に接し、一首賦してみました。  なお、呼叫器(コキョウキ)とはポケベル、番茄(バンカ)とはトマトの意です。 (白文) 觀呼叫器大畫家番茄圖                ... 続きをみる

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  • 在水一方(水の一方に在り)

     《在水一方》は、1975年に公開された同名の台灣映画の主題歌として、台灣の女歌手の江蕾(コウ ライ 1952年-)が演唱した楽曲で、作曲は林家慶(リン カケイ1934年4月17日-)、作詞はこの映画の原作となる小説を書いた女流恋愛小説家の瓊瑤(ケイ ヨウ1938年4月20日-)が担当しています。... 続きをみる

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  • 幾多愁 【虞美人】

     「幾多愁」は、鄧麗君〈デン・リージュン:テレサ・テン〉(1953年1月29日 - 1995年5月8日)が1983年に発表したアルバム「淡淡幽情」に収録されている楽曲です。  このアルバムには、宋代の詞(し:ツー)12篇に現代の作曲家が曲を付けて鄧麗君が演唱した楽曲12曲が収録されています。  「... 続きをみる

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  • 風樹の嘆 (ふうじゅのたん):樹欲靜而風不止,子欲養而親不待。

     「風樹の嘆 (ふうじゅのたん)」とは、故事成語の一つで、「親に孝養をつくそうと思うときにはすでに親が死んでしまっていて、子供の思いをつくすことができない」という嘆きを表わしたもので、「風樹の悲しみ」「風木の嘆」「風木の悲しみ」ともいわれています。  「風樹」と「親孝行」との関連性が分かりにくいた... 続きをみる

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  • 本のある小さな喫茶店 「うのん」

     【大池からみた薬師寺両塔・金堂と若草山(現在右側の東塔は解体修理中)】  奈良県奈良市西ノ京町に奈良時代から約1300年の歴史を誇る名刹:薬師寺(やくしじ)があります。  今回ご紹介する本のある喫茶店「うのん」は、薬師寺の西南方向約500メートルの「大池」の近くにあります。上掲画像からは外れてい... 続きをみる

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  • 唐詩「春曉(しゅんぎょう)」の音読み

     春曉            盛唐 孟浩然  春眠不覺曉,  處處聞啼鳥。  夜來風雨聲,  花落知多少。  「春曉」とは、盛唐の詩人孟浩然(もう こうねん/もう こうぜん、モン ハオラン、689年 - 740年)作の五言絶句で近体詩に分類されるものです。  近体詩とは、漢詩の中でも唐代に完成した... 続きをみる

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  • 陋室銘(ろうしつのめい)

    【『山おくのおうち』ポケベル美術館所蔵彩色画(2018/02/21 ⓒポケベルike3022)】  (注:『山おくのおうち』とは、伊賀山人の山居のことです。)  「陋室銘(ろうしつのめい)」とは、中唐の政治家であり詩人であった劉禹錫(りゅう うしゃく、772年 - 842年)が書いた韻文です。  ... 続きをみる

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  • 如果你是一片雲(若し 君 一片の雲ならば)

     《如果你是一片雲》は、1977年2月20日に上映された台湾映画《我是一片雲》の中の挿入歌として鳳飛飛が歌っている楽曲です。  この曲は、同映画の中で「私はひとひらの雲、大空を住み家として自由に生きる」と詠じている主題歌で映画と同題名の《我是一片雲》への応答歌の位置づけにあります。  この為、鳳飛... 続きをみる

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  • 我是一片雲(我れ是れ一片の雲)

     《我是一片雲》は、台灣の女歌手鳳飛飛(フォン フェイフェイ:1953年8月20日-2012年1月3日)が、1977年1月に発表した楽曲です。  この曲は、その翌月の2月20日に上映された同名の台灣映画の主題歌として作られたもので、映画と共に大ヒットとなりました。  その映画は、これまた同名の小説... 続きをみる

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  • 相思 (盛唐:王維)

     【背景は2月1日の伊賀山居の雪景色と唐小豆の画像】  「相思 (そうし)」は、盛唐の詩人王維作の五言絶句です。  「相思」とは、「お互いに思いあう」という意味と「相手を思う」という二つの意味があります。  また、この詩の中に詠じられている「紅豆(こうとう)」の別名である「相思子(そうしし)」をも... 続きをみる

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  • 仰げば尊し(台灣編)〔青青校樹〕

     日本の唱歌「仰げば尊し」は、台灣でも戦前の日本統治下で歌い継がれてきました。  戦後、この曲に台灣の作詞家張方露が台湾国語の歌詞を付けて、現在でも台灣の卒業歌として殆ど全ての学校の卒業式で歌われています。  歌詞の内容は、恩師への感謝の念を詠ずるところは日本と同じですが、日本の歌が「身を立て 名... 続きをみる

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  • 清平調(鄧麗君の遺作)

     〈清平調〉は、日本では奈良時代に相当する支那唐代の詩人李白(701年(長安元年) - 762年10月22日(寶應元年9月30日)が作った七言絶句三首からなる「楽府題」といわれる漢詩の一種です。  「楽府題」とは、漢代以前に元々曲があってその曲に合うように替え歌のような詩を作っていたころの、その曲... 続きをみる

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  • お誕生日おめでとう(生日快樂)

       生日快樂歌   ハッピーバースデイソング 祝你生日快樂   お誕生日おめでとう 祝你生日快樂   お誕生日おめでとう 祝你生日快樂   お誕生日おめでとう 祝你永遠快樂   いつまでもお幸せに 祝你生日快樂   お誕生日おめでとう 祝你生日快樂   お誕生日おめでとう 祝你生日快樂   お誕... 続きをみる

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  • 遠別離(台灣編)

     「遠別離(えんべつり)」は、台灣の中正學校(1975年「新華學校」に校名変更)の卒業生により作られた畢業歌(ひつぎょうか:「卒業歌」の意)です。  作詞者は不明ですが、詞を書いたメモ書きに見える日付から1971年1月に作られたようです。  この詞に2011年頃、市井の音樂家李明方が補詞し曲を付け... 続きをみる

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  • 雪の朝

       雪朝思         雪景山人作五言古詩平水韻入聲藥   山村白銀朝  山村(さんそん)白銀(はくぎん)の朝   疑是桂花落  疑ふらくは是れ桂花(けいくゎ)の落つるかと   擧頭望雲中  頭(かうべ)を挙(あ)げて雲中を望み   低頭思水郭  頭(かうべ)を低(た)れて水郭(すいくゎく)... 続きをみる

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  • 除夕寄友

       除夕寄友   除夕想君寸心歡   濁酒一杯強自寛   譲得唐詩三百首   讀詩容易賦詩難  本年は大変お世話様に相成り有難うございました  明年も何卒よろしくお願い申し上げます  ご一統様どうぞ良い年をお迎えください   平成29年除夜                 伊賀山人敬白

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  • 唐詩:望月懷遠(月を望んで遠きを懷う)

     【望月懷遠詩意圖】  「望月懷遠」は、盛唐の詩人張九齡(ちょう きゅうれい)作の五言律詩です。  この詩は、「閨怨詩」に分類されるものです。  「閨怨詩」とは、夫や恋人と離れて暮らす婦人の、ひとり寝の寂しさをうらむ気持ちを詠じたものです。  唐代には女流詩人は殆どいませんでしたので、閨怨詩も大半... 続きをみる

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  • 歳暮の伊賀山居

     今日の伊賀山居の風景を、漢詩とともにご紹介します。  詩は、陶淵明の「飲酒その五」に倣って、思いつきで適当に作ったもので、地名等は実在のものとは関係ありません。  【伊賀山居】  廬(いおり)を結んで人境に在り   山奥の一軒家ではなく、人里に居を構えている  昨年1階の事務所部分の壁をクリーム... 続きをみる

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  • 但願人長久(但だ人の長久を願う):鄧麗君演唱

      【仙女與仙人「但願人長久千里共嬋娟」之圖】 筆者注: 「書」は、縦書きを基本とします。 上図の書は、1行2字の縦書きで右から、「但願 人 長久 千里 共 嬋娟」と6行に分けて縦に書かれており、2・5行目は、1行1字で「人」「共」となっています。 「清水寺」が「寺水淸」と書かれているのを見て、右... 続きをみる

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  • いくつになってもhappy birthday(幾歲變成也生日快樂) 

    幾歲變成也生日快樂 生日來 祝賀的 今天的日 好的 你精神 送恭喜恭喜吧 幾歲變成也happy birthday to you 幾歲變成也happy birthday to you 不留神做抱歉 你成為你的日 為人生從正面 相對走著 幾歲變成也happy birthday to you 幾歲變成也... 続きをみる

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  • 秋櫻の花を觀て詩を賦し故人に寄す

     【今日の伊賀山人秋櫻薗】  觀秋櫻花賦詩寄故人 (コスモスの花を見て詩を作り友人に贈る)  碧天如水白雲流 (秋の空は水のように青く、白い雲が流れている)  西風氣爽意自悠 (秋風の空気は爽やかで、自然と気持ちがゆったりとして來る)  隔地遙思多病友 (遠く地を隔てていても 病気がちな友のことを... 続きをみる

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  • 伊賀山人秋桜園

     秋分の日から一夜明けた今朝の伊賀山人フラワーガーデンの秋桜園をご紹介します。  【紅白のコスモス】  【遊びに来た揚羽蝶】  【南園、遠くに見えるのは南山】  【上から見た南園】  【上から見た西園】   『秋櫻』             作詩・作曲:佐田 雅志 歌唱:山口 百惠(1977年10... 続きをみる

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  • 里の秋

    (注:二胡演奏の自動再生設定にしています。)  『里の秋』(さとのあき)は、終戦直後の1945年(昭和20年)12月24日、JOAK(現・NHK第1放送)のラジオ番組「外地引揚同胞激励の午后」の中で発表された童謡です。  このラジオ番組は、復員兵や引き揚げ者たちを励ますために日本放送協会(NHK)... 続きをみる

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  • 山水

     山水とは、文字通り山と水のことですが、広くは、それらを描いた山水画や詩に綴った山水詩のことも意味します。 【山水圖】  伊賀山人の母親は生前、掛け軸の表装をするのが趣味でした。  上掲画像は、亡母が表装した山水図です。  遠景に霞みのかかった山を配し、中景に滝と川、近景に岩山に立つ紅葉と岩棚に座... 続きをみる

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  • 七夕

     本日は旧暦の7月7日、即ち国立天文台も広報する日本古来の伝統的七夕の日です。  そこで今回は、お馴染みの童謡「たなばたさま」をご紹介します。  童謡『たなばたさま』は、作詩は権藤はなよ 、作曲は下総皖一によるもので、昭和16年(1941年)3月に文部省が発行した「うたのほん 下」に掲載された唱歌... 続きをみる

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  • 知音

     【知音圖】  昔、唐土の春秋時代、琴(竪琴)の名人として知られる伯牙(はくが)という人がおりました。  伯牙には鐘子期(しょうしき)という一人の親友がいました。  鐘子期は、伯牙が奏でる琴の音を聴くだけで、それを奏でる伯牙の考えや感情までをも正確に判別して言い当てたと伝えられています。  伯牙は... 続きをみる

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  • 鴛鴦(オシドリ)の図

     【鴛鴦圖】  伊賀山人の母は生前、趣味で掛け軸の表装をしていました。  そのため、遺品の中には、数多くの掛け軸や日本画が含まれています。  上掲は、その中の一つ、「鴛鴦圖(雌雄のオシドリの図)」です。  左の色鮮やかな方が雄(鴛)で、右の落ち着いた色の方が雌(鴦)です。  落款はあるものの、作者... 続きをみる

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  • 伊賀山居漢詩紀行

     結盧在人境: 盧(いおり)を結んで人境にあり  人里に庵を結んで住んでいる。   而無車馬喧: 而して車馬の喧(かまびす)しき無し   しかし、車の走る騒々しい音は耳に入らない。   問吾何能爾: 吾に問う何ぞ能く爾(しか)ると  「どうしてそんなことが出来るのか?」と自問してみる。   心遠地... 続きをみる

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  • 夜空を仰いで(仰望夜空)

     「夜空を仰いで」は、日本の俳優兼シンガーソングライターの加山雄三が、自身10枚目のシングルレコードとして、1966年(昭和41年)10月15日に発表した楽曲です。   また、この曲は、加山雄三主演の映画「若大将シリーズ」の第9作として翌年元日に公開された「レッツゴー! 若大将」の主題歌としても使... 続きをみる

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  • 白百合の花

     【白百合の花】  伊賀山人の百合花園に、今年初めて白百合が一輪咲きました。  純白の花弁の中に白い雌蕊(めしべ)と黄色い雄蕊(おしべ)があります。 【花弁の中】  白百合の花言葉は、「virginity(純潔)」「purity(純粋)」「majesty(威厳)」  花弁の中の花芯の奥は、純真無垢... 続きをみる

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  • 台風が伊賀を通過しそうです。

     19時現在、台風5号は奈良市を東北に進行しており、あと1~2時間で伊賀山人の頭上を通過しそうです。  立秋颱風夜 伊賀山居颱風夜 雷光裂天雨滿江 天涯親友如相問 一片氷心在玉壷

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  • 明月千里寄相思(明月 千里に相思を寄す)

     「明月千里寄相思」は、1948年上海で発表された楽曲です。  作詞・作曲は、戲曲家の金流(本名:劉如曾)で、当時26歲の吳鶯音(ごおうおん、原名吳劍秋,1922年11月30日-2009年12月17日)が演唱して大ヒットとなり、ほぼ70年後の今日でも歌い継がれています。  この歌詞は、文語体で書か... 続きをみる

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  • 夏日南亭懷辛大

     【孟浩然夏日南亭懷辛大詩意圖】  「夏日南亭懷辛大(夏日、南亭に辛大を懷う)」は、盛唐の詩人孟浩然作の五言古詩です。  この詩は、全部で十句からなり、前半六句で南亭(南のあずまや、襄陽城南方の峴山にある峴首亭か?)から見る涼しげな風景を描写し、後半四句で友人の辛大(しんだい)を懐かしむ情を詠じて... 続きをみる

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  • 七夕

           七夕                       伊賀山人作七絶平水韻五歌   煌煌織女渡天河   捧竹望星七夕過   惟使仔貓揭護符   以願萬人幸福多 【書下し文】   七夕(しちせき)  煌煌として織女は天河を渡る  竹を捧げ星を望みて七夕は過ぐ  惟だ仔貓をして護符を揭げしめ... 続きをみる

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  • 白衣観音

     【白衣觀世音菩薩圖】  白衣観音(びゃくえかんのん、びゃくいかんのん)は、妙法蓮華経観世音菩薩普門品第二十五、別名「観音経」で区分されている「観音三十三応現身」に基づき、観音の区分や名称を日本独自にアレンジした「三十三観音」の一尊に数えられる観音菩薩で、大白衣観音、白衣観自在母、白処、白衣母、白... 続きをみる

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  • 夏の思い出(夏天的回憶)

     【尾瀬(正面の雪の残っている山は、尾瀬ヶ原南西にある至仏山)】  一昔前、伊賀山人は群馬県に住んでいました。  当時、5月の連休が過ぎる頃には、毎年尾瀬(おぜ)に出かけました。  尾瀬は、群馬県・福島県・新潟県の3県にまたがる東西約6km、南北3km、標高1400m~1660mのなだらかな傾斜の... 続きをみる

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  • 俳句について考える

     俳句(はいく)とは、五・七・五(上五・中七・下五)の十七音から成る日本語の詩で、定型詩としては世界最短のものです。  僅かひらがな17文字の中に詩情を表現しようとすると、言外の意味を含める必要があります。  昔、神奈川県の横須賀市に住んでいたころ、アメリカ人の作った俳句を読んだことがあります。 ... 続きをみる

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  • ゴンドラの唄(鳳尾船之歌)

     「ゴンドラの唄」(ゴンドラのうた)は、「琵琶湖周航の歌」が作られる2年前の1915年(大正4年)に発表された歌謡曲です。  作詞は吉井勇、作曲は中山晋平、新劇女優の松井須磨子により歌唱されました。  作詞家の吉井勇は、当時の文豪森鴎外に心酔しており、この歌詞にも鴎外の翻訳したアンデルセンの「即興... 続きをみる

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  • 仏説『父母恩重経』

     【薬師寺別当探題大僧正 高田好胤大和上遺影】  昔、京都に住んでいた時、奈良薬師寺管長の高田好胤禅師が講ずる仏説「父母(ぶも)恩重経」の法話を聴講したことがあります。  仏説『父母恩重経』は、『佛說父母恩重難報經』或いは『父母恩重大乗摩訶般若波羅蜜經』ともいわれる仏教典で、その内容は、父母が子を... 続きをみる

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  • 我是一片雲(私はひとひらの雲)

    我是一片雲, 天空是我家。 (我れ是れ一片の雲、天空は是れ我が家なり) 朝迎旭日昇, 暮送夕陽下。 (朝に旭日の昇るを迎え、暮に夕陽の下るを送る) 我是一片雲, 自在又瀟灑。 (我れ是れ一片の雲、自在にして又瀟灑たり) 身隨魂夢飛, 它來去無牽掛。(身は魂夢の飛ぶに隨い、それ來去して牽掛することな... 続きをみる

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  • 情人的眼淚 (恋人の涙:蔡幸娟版)

     春は、出会いの季節でもあり、別れの季節でもあります。  「情人的眼淚」は、1958年当時の英領香港で潘秀瓊(パン・シウチョン、1935年-)の演唱により発表された楽曲です。  その後、多くの歌手がカバーしており、香港や台湾の映画のいくつかで主題歌或いは挿入歌としても使用されています。  歌詞の内... 続きをみる

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  • グレープフルーツ

    【伊賀山人の庭の一隅で育つグレープフルーツの木(去年の蝉の抜け殻付き)】  グレープフルーツは、英語名でgrapefruit(ブドウの果物)、漢語名で葡萄柚(ブドウのブンタン)、亜熱帯を原産とする柑橘類の1種です。  その名は、木が成長して果実ができると、ブドウ(grape)の房のように鈴なりにな... 続きをみる

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  • 雑草の歌

     【伊賀山人の庭に咲くハハコグサ(母子草、別名:御形・鼠麹草)】  「雑草の歌」は、1976年(昭和51年)に発表された美空ひばり〔みそら ひばり、1937年(昭和12年)5月29日 - 1989年(平成元年)6月24日〕の楽曲です。  この歌の作詞者名は「加藤和枝」、つまり美空ひばりの本名です。... 続きをみる

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  • 雨水に想う

     本日は、二十四節気の雨水です。  雨水とは、立春から約15日目の頃で気温も少しづつ上がって、降る雪が雨に変わるとともに、山に積もっている積雪も融けて水に変わる候を意味します。  古来、この時期になると寒さに苦しむ季節も終わりを告げ、農作業を始める目安とされています。  昨年の五言絶句に引き続き、... 続きをみる

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  • 望春風

     「望春風」は、1933年(昭和8年)に台灣の女歌手である純純(じゅんじゅん:スンスン、台灣人、本名劉清香、1914年-1943年1月8日)の演唱で発表された台灣語の歌謡曲で、「台灣歌謠之父」とも「台灣民謠之父」とも称されている作曲家の鄧雨賢(とう うけん、1906年7月21日 - 1944年6月... 続きをみる

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  • 立春雑感

     本日、2月4日は二十四節気の「立春」です。  「春立ちぬ」とはいえ、決して暖かくはなく、まだ冬だと考える方も少なくないでしょう。  このように季節感がズレている原因は、西洋と東洋とで、春の区分が異なることにあります。  西洋のSpringは、既に暖かくなっている春分から夏至まで(3月20日頃~6... 続きをみる

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  • 謹賀新年

     謹んで新年のお慶びを申し上げます  皆様方の本年益々のご多幸をお祈り申し上げます  引き続き弊記事ご笑覧の程、宜しくお願い申し上げます    皇紀2677年元旦                  伊賀山人敬白   元日寄故人  夜半鐘聲除夕徂  瑞雲淑気滿屠蘇  千門萬戶曈曈旦  旭日入閨照一隅

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  • 年末御挨拶

     本年は、弊ブログにお付き合いを頂き有難うございました。  明年も何卒宜しくお願い申し上げます。  読者各位には、どうぞ良い年をお迎えください。   平成28年大晦日                     伊賀山人敬白     山人除夜作  伊賀寒燈獨不眠  寸心何事轉悽然  波濤萬里思病客  ... 続きをみる

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  • 懺悔文(さんげもん)

     懺悔文(さんげもん)とは、仏教典の一つ、華厳経四十巻本の普賢行願品から採った偈文(げもん)であり、懺悔偈(さんげげ)とも呼ばれている韻文で、仏教各宗派の在家信徒が日常の読経に用いているものです。  この偈文は一見、漢詩の七言絶句のような体裁をとっていますが、平仄・押韻などは近体詩の形式にはなって... 続きをみる

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  • 風船葛(フウセンカズラ)

     伊賀山人フラワーパークにも日々秋が深まってきました。  夏に涼をもたらした風船葛園も穏やかな秋の残照に照らされています。  【風船葛園】  風船葛の果実は、サクランボのように、その多くが二個寄り添って実ります。  【二個寄り添う風船葛】  風船葛の種は、直径5mmほどの黒くて小さな球状のものです... 続きをみる

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  • 「明日に架ける橋」の漢詩的考察

     【怒涛逆巻く激流に架かる橋】  漢詩の多くは、「起・承・転・結」で構成されています。  古来、この構成が最も多くの人の心に響くと言われており、他の詩歌や文章などでも起承転結になっているものが少なくありません。  今回は、洋楽の「明日に架ける橋」を一例として考察します。  「明日に架ける橋」は、サ... 続きをみる

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  • 朝日に映える秋櫻

     今朝の、「伊賀山人秋櫻大花園」の景観です。  秋櫻は、春の桜とは異なり一挙に満開にはならないようです。  20日前に咲いた花は既に散ってしまいましたが、今でも多くの花の中に蕾もあり、この状態が一箇月以上続くようです。   擬山中問答                     問余何意棲碧山,  笑... 続きをみる

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  • 山行(杜牧)

     【杜牧 山行詩一首 王志慧(上海)書】  朝夕、めっきり涼しくなり、ハイキングシーズンの到来となりました。  本日は、「山歩き」をテーマとした漢詩を一首ご紹介します。  詩題は「山行」、つまり「山歩き」という意味です。  作者は、晩唐の詩人杜牧です。  晩唐期の詩風は、唐王朝の衰退した世相を反映... 続きをみる

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  • 秋分の日の秋桜

     【秋桜(コスモス)と紋白蝶(モンシロチョウ)】  伊賀山居のコスモスガーデンは、先日の台風襲来により、花の大半が倒れてしまいました。  しかし、台風一過の秋空の下、一度は倒れたコスモスも次々に立ち上がりつつあります。  今日は、陽春を思わせる気候にも恵まれ、既に立ち上がった秋桜(波斯菊)の花に誘... 続きをみる

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  • 中秋の名月

    【月と仙女と兔】  陰暦8月15夜の満月を「中秋の名月」と称して観賞する「お月見」の風習は、元々は、唐代に始まった習俗と言われています。  日本では、平安時代にその習俗が伝わり、先ず貴族社会の中から始まって、江戸時代になって徐々に民間へも広まり、現在では、全国津々浦々に、ススキの穂のほか月見団子や... 続きをみる

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  • コスモスの花

     伊賀山人の花園に、今年初めてのコスモスが一輪咲きました。   大波斯菊詞   (コスモスの詞)  萬緑叢中紅一点 (一面の緑の中にただ一つ紅い花が咲いている)  動人秋色不須多 (人を感動させるためには秋の景色に多くのものは必要ない)  人生似旅過叢中 (人生は草叢の中を行く旅のようなものだ) ... 続きをみる

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  • 茉莉七仙女

     【茉莉七仙女の開花前の姿】  「茉莉七仙女(モーリーチーシェンニー)」とは、大陸福建省福安で作られていた工芸茶の一種で、ジャスミン緑茶の商品名です。  販売時には、上記画像のように茶葉を丸めた団子のような形をしています。  これを、耐熱グラスに入れて、熱湯を注ぐと、茉莉(ジャスミン)の花が七つ繋... 続きをみる

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  • 台灣(日本精神を受け継ぐ国)

     【舊台灣總督府(現中華民國總統府)】  台湾は、日清戦争の結果として1895年4月17日に締結された下関条約(馬關條約)に基づき清朝から大日本帝国に割譲され、以後50年間大日本帝国の統治下に置かれた。  日本の大東亜戦争敗戦に伴いその領有権を放棄したことから、1945年10月25日故蒋介石(本名... 続きをみる

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  • 人生不可解

      【水楢の樹に墨書された「巌 頭 之 感」】  明治36年(1903年)5月22日、一人の旧制一高生の死が、若者達をはじめ社会の人々に大きな衝撃を与えました。  彼の名は藤村操(ふじむら みさお、1886年(明治19年)7月20日 - 1903年(明治36年)5月22日)、当時16歳でした。  ... 続きをみる

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  • ヘクトールとアンドロマケーの別れ(キリコ画)

     この絵は、ジョルジョ・デ・キリコ(DE CHIRICO, Giorgio)の代表作《ヘクトールとアンドロマケーの別れ(Parting of Hector and Andromaque)》です。  キリコは、この題材がよほど好きであったようで、同じ画題のよく似た絵を何点も描いています。  上掲の絵... 続きをみる

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  • 七夕祭りの時期に関する一考察

       【雲中七仙女圖】  七夕伝説は、今から2千年ほど前の漢の時代の幾つかの神話や民話が複合されて出来上がっています。  日本で流布されている伝説のあらすじは、昔、天界で機織りを仕事としていた織女が、牽牛とのデイトに夢中になって機織りをさぼっていたため、これに激怒した天界の偉い神様により、天の川の... 続きをみる

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  • その後の蕨

    【山居の玄関前を流れる易水】  昨日採取した蕨の調理法についてご紹介します。  なお、昨日の調理状況は残念ながら撮影していませんので、文章のみになります。  その前に、蕨の採取地について付言します。  上掲の画像は、山居の西側を流れる易水です。(昨日まで「藍水」でしたが、漢字が難しいので変更しまし... 続きをみる

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  • 決死行

     男兒立志出鄕關  功若無成死不還  埋骨豈惟墳墓地  人間到處有靑山 【大志を胸に山居の門を出る (門を敲かないで下さい! 壊れます。)】  男兒 志を立てて、鄕關を出づ、  男子が、大志を抱いて故郷の関所を出て行くのだから、 【絲綢の路上から振り返って遥かに望む伊賀山人の山居】  功 若し成る... 続きをみる

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  • 梅雨の候、藪蚊に苦しむ

       伊賀之梅雨   梅雨時節雨紛紛   路上行人欲除蚊   借問蚊香何處有   頑童傍指他人墳    伊賀の梅雨  梅雨(ばいう)の時節、雨 紛紛(ふんぷん)、  路上の行(こうじん)、蚊を除(のぞ)かんと欲す。  借問(しゃもん)す、蚊香(ぶんこう) 何れの處(ところ)にか有ると、  頑童(が... 続きをみる

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  • 推敲について

     推敲(すいこう)とは、詩や文章を何度も練り直すことです。  この熟語は、宋代に編纂された『唐詩紀事』という書に記載されている次のような故事が典故となっています。  唐の時代、科挙(官吏登用試験)を受けるために都の長安にやって来た賈島(かとう)が、ロバに乗ったままで詩を作っていました。  その途中... 続きをみる

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  • 端午節愁故人病情題門壁

     人生之門 毎逢佳節倍思齢 眼睛風景亦變化 天眞幼童已過去 我只認識過六十 光陰如矢我知道 心說想記小事都 我說有趣是二十 汝說很棒是三十 他說可愛是四十 更思很好是五十 盛開櫻花紅葉山 將來幾次能看到 一一打開人生門 思想活在爲愛人 我說很好是六十 汝說是好是七十 他說仍好是八十 希望汝開九十門... 続きをみる

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  • 涼州詞を考える

                    快樂讀唐詩-唐詩五 涼州詞 - YouTube  涼州詞は、楽譜題と言われるもので、元々、涼州詞と言う楽曲があり、その曲に合わせて、詩詞を作ったものです。  現在、その楽曲は全て失われており、どのようなものであったかは分かっていませんが、凡そ、上掲のYou Tube... 続きをみる

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  • 故宮博物院物語

     故宮とは、古い宮殿と言う意味ですが、明朝、清朝の宮殿であった北京の紫禁城が中華民国成立以降、故宮と呼ばれています。  故宮博物院とは、今から約90年前、清朝最後の皇帝溥儀が紫禁城を去った後、歴代王朝が3000年に亘り収集した美術工芸品を故宮でそのまま展示したのが始まりです。  これらの文物の総数... 続きをみる

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  • 桃源郷を考える

     【桃花源記詩意図】  桃源郷(とうげんきょう)とは、俗界を離れた仙境・理想郷のことで、今から1600年ほど前の、魏晋南北朝時代の詩人陶淵明(とう えんめい、365年(興寧3年) - 427年(元嘉4年)11月)が創作した「桃花源記」が出典となっています。  「桃源郷」は、何者の束縛も受けず精神の... 続きをみる

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  • 漢詩の効用

     昨年晩秋の頃、見知らぬ方から小包が届きました。  包みを開くと、そこには一瓶の薬草が入っておりました。  ところが、手紙どころかメモ紙一枚入っておりません。  はて? 全く記憶にないこの方が一体何のために送ってきたのだろうかと不思議に思いつつ、今一度小包の伝票を確かめてみると、その下の方に上記の... 続きをみる

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  • 俳句・短歌創作講座

     俳句や短歌の作り方は、漢詩の作り方を応用すると簡単です。  漢詩でよく行われる作り方として、あらかじめ漢字2字・3字の詩語というものを集めておいて、それらを組み合わせる方法があります。  例えば、新春・満天・万里・洋洋・山色・天地・太平風・瑞雲中・旭日紅などの詩語を適当に組み合わせて、   新春... 続きをみる

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  • 漢詩を作る(実践編)

        《春宵獨座吹笛麗人圖》  それでは、前回に引き続き今回は、実際に五言絶句を正格の仄起式で一首作ってみましょう。  たまたま、今日は、二十四節気の一つ「雨水」ですので、それに因んだものにします。  詩の主題は、海の彼方の絶海の孤島で、たった一人で病と闘っている友人を力づけるものとします。  ... 続きをみる

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  • 漢詩を作る(理屈編)

    《王子江作 杜牧「江南の春」詩意圖 NHKラジオテキストから引用》  本格的に漢詩を作ろうとすると、少なくとも一冊の解説書と漢和辞典が必要となります。  ここでは、ほんの概要のみをご紹介します。  漢詩には、大きく分けて、古体詩、近体詩、新体詩の3種類があります。  古体詩は、韻を踏むだけで他には... 続きをみる

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