伊賀の徒然草

伊賀名張の山中に閑居して病を養う隠者の戯言です。

「民度」について

 記事に先立ち、此の度の熊本地震により、不幸にもお亡くなりになった方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、負傷された方々の一日も早いご快復を衷心よりお祈り申し上げます。また、被災された皆様方には心からお見舞いを申し上げますとともに、早急に余震が治まり迅速に復興できる日を待ち望んでおります。


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 さて、「民度」とは、広辞苑によりますと、「人民の貧富または開明の程度。」と定義されていますが、現在一般的には、「知識や文化の水準、更には意識や行動の成熟度」と言うような意味で使われています。

 以下、共同通信の熊本地震に関する記事ですが、改めて民度について考えさせられましたのでご紹介します。

【台湾が哀悼の意、県に1千万円寄付も】

 台湾・外交部(外務省)は15日、熊本地震で犠牲者が出たことに台湾政府として哀悼の意を示すとともに、熊本県に1千万円を寄付すると発表した。

 他にも日本が必要な支援を提供したいとしている。(共同)

2016.4.15 22:31


【韓国政府が「応援チーム」派遣へ】

 韓国外務省は16日、九州在住の韓国人の安否確認や支援に当たる応援チームを17日に現地に派遣することを決めた。

 大分県の別府温泉に韓国人観光客約200人が滞在しており、韓国政府は移動のためバスを準備したという。(共同)
2016.4.16 19:36

 キーワードは、赤字の部分です。


 台湾外交部の発表は、被災者に対する哀悼の意と義捐金の拠出、その他の必要な支援の申し出であり、あくまでも被災者・被災地のためのものであります。熊本在住の台湾人のことなど一言も述べてはいません。


 これに対し、韓国外務省の発表は、見出しを見ただけでは、被災地救援の応援チームを派遣するのかと勘違いしてしまいますが、実態は、韓国人の安否確認や支援、韓国人観光客の移動など全て自国民のためのものであります。

 これでは拙いと考えたのか、韓国政府は後で、「日本から要請があれば、救援隊を派遣する用意がある」と付け加えましたが、その直後、一部の韓国国民からの非難の声に応じて、「日本から要請がなければ、救援隊は派遣しない」と声明を変更しました。


 他国の窮状を見ても、先ず自国民の安全を優先する韓国は天晴れと言うべきかもしれませんが、意識や行動の成熟度としては、台湾の足元にも及ばないでしょう。


 一億三千万人の日本人全員に聞いたわけではありませんが、多分、殆ど全ての人が、友達にするなら台湾人のほうがよいと答えることでしょう。


 私は、国益を最優先する韓国を、決して非難しているのではありません。

 ただ単に、民度が低いと言っているだけなのです。