伊賀の徒然草

伊賀名張の山中に閑居する隠者の戯言です。

淚的小雨(涙の小雨)

 台風一過の伊賀は、小雨模様です。
 そこで、今回は、小雨に因んだ楽曲をご紹介します。


 「淚的小雨(涙の小雨)」は、1969年(昭和44年)2月1日に発売された内山田洋とクール・ファイブのデビュー曲 「長崎は今日も雨だった」の替え歌で、彩木雅夫の作った曲に台湾に住んでいた北京出身の作詞家莊奴が独創的な詩を付けたものです。
 「雨」の一語以外は、「長崎は今日も雨だった」とは、似ても似つかぬ歌詞になっています。
 また、同じ曲に同じ莊奴が別の詩を付けて1970年に鄧麗君(テレサ テン)小姐が演唱した「台北今日又是雨(台北は今日も雨だった)」という楽曲は、やや原曲の永田貴子の作詩に近いものがありますが、今回は「淚的小雨(涙の小雨)」を蔡幸娟(ツァイ シンチュアン)小姐の演唱でご紹介します。



 淚的小雨
 淚の小雨
                 作詞:莊奴 
                 作曲:彩木雅夫(原曲名:長崎は今日も雨だった)
分不出是淚是雨 淚和雨憶起了你
憶起你雨中分離 淚珠兒灑滿地
哭泣 你哭泣為了分離
分離 分離後再相見不易
我重把你的愛情藏在我心底
啊.... 藏在我心底 就好像藏起回憶

これは涙なのか雨なのか分けることもできない 涙と雨はあなたを思い出させる
雨の中で別れていったあなたを思い出す 涙の粒がこぼれて大地を濡らす
むせび泣いた あなたも別れを悲しみむせび泣いた
別離… 別れた後でまた会うことは簡単ではない
私は今でもあなたの愛情を私の心の底に秘めている
a.... 私の心の底に秘めている ただ思い出を隠すかのように


我喜歡綿綿細雨 細雨裡憶起了你
憶起你在我懷裡 淚珠兒灑滿地
哭泣 你哭泣為了分離
分離 分離後再相見不易
我重把你的影子藏在睡夢裡
啊.... 藏在睡夢裡 就好像藏起回憶

私は降り続く小雨が好きです 小雨の中であなたを思い出す
私の懐の中にいたあなたを思いだす 涙の粒がこぼれて大地を濡らす
むせび泣いた あなたも別れを悲しんでむせび泣いた
別離… 別れた後でまた会うことは簡単ではない
私は今でもあなたの面影を夢の中に秘めている
a.... 夢の中に秘めている ただ思い出を隠すかのように


分不出是淚是雨 淚和雨憶起了你
憶起你雨中分離 淚珠兒灑滿地
哭泣 你哭泣為了分離
分離 分離後再相見不易
我重把你的眼淚藏在寂寞裡
啊.... 藏在寂寞裡 就好像藏起回憶

これは涙なのか雨なのか分けることもできない 涙と雨はあなたを思い出させる
雨の中で別れていったあなたを思い出す 涙の粒がこぼれて大地を濡らす
むせび泣いた あなたも別れを悲しんでむせび泣いた
別離… 別れた後でまた会うことは簡単ではない
私は今でもあなたの涙を寂しさの中に秘めている
a.... 寂しさの中に秘めている ただ思い出を隠すかのように




蔡幸娟_淚的小雨(200711)



往昔懐古

 親の遺品を整理していると、昔の写真や絵葉書が数多く出てきます。
 経済的価値はありませんが、親族の生前に思いを致すとなかなか捨て難く未だに保管しています。
 終戦記念日を前にして、今回はその中の一部をご紹介します。


【入営挨拶状】
 今から丁度80年前の1937年(昭和12年)7月、盧溝橋事件を発端として支那事変が勃発しました。
 この葉書は、当時の兵役法.に基づく戦時召集に応じて、岡山から出征して広島の陸軍に到着した伊賀山人の伯父(父の長兄)が知人に書き送るために作った入営の挨拶状です。


 絵葉書を使用し謄写版で印刷したもので、十数枚が使われずに残っています。
 文面は、「只今無事廣島の地に安着しました。出發に当りましての御芳情を今更の如く想ひ愈々一死殉國の決意を固めてゐます 先は御挨拶まで!!」と書かれており、当時の時代の空気を感じさせます。
 なお、文面の漢字は「縣」「廣」「發」など全て正字体を使っていますが、自分の名前の「濱」だけを略字の「浜」で書いているのが不思議です。
 サインの一種のような意識だったのかもしれません。


 以下、絵葉書の表面をご紹介します。


【熱田神宮】
 愛知県名古屋市にある熱田神宮の全景です。
 「吉田初三郎畫伯筆」と注記されています。


【三條大橋】
 京都名勝の三条大橋です。


【鳥羽風景】
 三重県鳥羽湾の風景です。
 当時は、まだ米英とは戦争を始めていませんので、欧米からの観光客向けに説明文の左半分は英語で書かれています。


【安藝の宮島】
 広島県の名勝「安芸の宮島」です。
 「緑陰に潮の香ゆかしき大元公園の淸趣」と書かれており、今どきの若者には意味不明かもしれません。
 なお、この絵葉書の写真は、一見カラー写真のように見えますが、実は白黒写真に彩色したものです。


【出雲大社拝殿】
 島根県の出雲大社の拝殿です。
 「亀山の朝霞はちり 軟かい朝の光に神威と自然の融合をみる」との日本語の説明文と英訳が書かれています。


【京城の「百貨の殿堂三越デパートメント・ストア」】
 当時、大日本帝国の一部であった朝鮮の京城(現:ソウル)に有った三越百貨店。
 幟旗には、「國民精神總動員 愛馬の日」「第三十回記念植樹」「一億一心」と書かれており、時代を感じさせます。


【支那事變従軍記章】
 支那事変に従軍した者とその要務に関係した者に授与された記章です。
 記章の表には、菊花御紋章の下に八咫烏と瑞雲、それを支えるように交叉した陸軍旗と海軍旗が配されています。


 この記章は、あくまでも従軍を顕彰するだけのもので、恩給などの特典は一切ありません。
 しかしながら、大東亜戦争敗戦に伴い大東亜戦争従軍記章と共に失効してしまいました。



台風は、伊賀を去りました。


 台風5号は、昨夜伊賀(画像左下琵琶湖の南)を通過し、現在日本海を北上しています。
 台風が伊賀を直撃するのは、ほぼ20年ぶりのことでしたが、風雨は思っていたほど強くはなく、特に大きな被害は有りませんでした。
 今後、東北・北海道の方はご用心ください。