伊賀の徒然草

伊賀名張の山中に閑居して病を養う隠者の戯言です。

哭群馬縣相馬原旅團之戰友




   哭戰友
                  伊賀山人作七言古詩平水韻上聲馬
  烈烈噴火白根山
  飛石一片覆雪野
  明月不歸成軍神
  白雲愁色滿相馬



    戦友を哭す
   烈烈として火を噴く白根山
   飛石 一片 雪野を覆ふ
   明月帰らずして 軍神と成り
   白雲 愁色 相馬に満つ



    戦友を悼む
   激烈に噴火した草津の白根山、
   飛散する石が 一面の 雪原を覆い尽くした。
   月のように明朗であった君は帰らず 軍神となり、
   白い雲と人々の悲しみだけが 相馬原に満ち渡っている。



       紀元二千六百七十八年一月二十三日


           戰友の御靈永遠に鎭まらん事を願ひ伊賀山人誌す





海ゆかば


     海行
                伊賀山人譯
  海行何厭水漬屍
  山行何厭草蒸屍
  惟思死生在君側
  不惜身命固不顧