伊賀の徒然草

伊賀名張の山中に閑居して病を養う隠者の戯言です。

子育て母さんのための教育理論

 【大和ミュージアムパンフレットから引用】


 上掲の一首は、海軍大将山本五十六が、米沢藩第9代藩主上杉鷹山の「してみせて
言って聞かせて させてみる」という遺訓を元に、教育訓練の要則について、端的に詠んだものです。


 子育て母さんのために、若干、補足説明します。


 ここで言わんとすることは、教育に当たって重要なことは、1展示、2説明、3実習、4評価の4段階であるということに他なりません。


1 やってみせ(展示)
  何事においても、先ずは、親が手本を示すことが大切です。
  展示は、子供に対して、あるべき姿を認知させるものです。


2 言って聞かせて(説明)
  例えば、子供に水泳を教えるのであれば、親が泳ぎ方を展示しただけでは子供は泳げ
 ません。
  どうすれば泳げるのか、その心構えや、具体的な手足の動かし方を説明する必要が
 ります。更にはそのコツまでも説明できれば申し分ないでしょう。


3 させてみて(実習)
  展示と説明だけで、泳げるようになるのなら苦労はしません。
  水泳を習得するためには、子供自身が自らの身体と頭を使って実習することが不可欠
 なのです。


4 誉めてやらねば(評価)
  実習の各段階で、出来たことを誉めて自信を持たせることが、次へのステップアップ
 につながります。
  もちろん、出来ないことも数多くあるでしょう。その際は、また、「1 やってみせ
 (展示)」にフィードバックして根気よく反復演練することが肝要なのです。


5 人は動かじ(成果)
  以上の、展示から評価に至る段階的教育と反復演練を行わないと、思うような教育成
 果は得難いでしょう。


 なお、この山本五十六の教育理論には、続きもありますが、次回、ご紹介します。