伊賀の徒然草

伊賀名張の山中に閑居して病を養う隠者の戯言です。

伊賀の徒然草の新着ブログ記事

  • 八(やつ)になりし時、祖父に問ひて言はく(伊賀山人)

     私の母方の祖父は、明治初年の生まれで、中国地方の山間部に位置する僻村で医院を開業しておりました。  祖父の先祖は、明治維新に至るまでこの地を治めていた外様大名に代々仕える城代家老の家系でした。  祖父は、先祖代々の築年数も定かでないこの家老屋敷の一部を改築して、診療所にしておりました。  私が幼... 続きをみる

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  • 八(やつ)になりし時、父に問ひて言はく(兼好法師)

    (アニメ古典文学館「徒然草」から引用)  徒然草は、「つれづれなるままに、日くらし硯にむかひて、心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。」と書かれた序段に続く本文の第1段から第243段までの計244段からなる随筆です。  本文の第1段から第242段まで... 続きをみる

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  • 快眠を得られる睡眠時間とは

     人の睡眠中には、浅い眠りのレム睡眠と深い眠りのノンレム睡眠とが交互に現れます。  レム(REM)とは、Rapid Eye Movement の略で、まぶたの下で、眼球が急速に動いている状態を言います。  レム睡眠は、上図右側のように、身体は休養しているが、脳が半分起きている状態です。このとき人は... 続きをみる

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  • 医者の戯言(KC先生の思い出)

     今は昔、某地方小都市のとある総合病院に勤務していたころ、外科医のKC先生(仮名)から聞いた話です。  なお、この話は、医療水準の低かった戦前の医学生の間で流行っていた戯言のようですので、現在の先進医療により治療や療養をされている方は、決してこのようなことはありませんので、ご安心ください。  口さ... 続きをみる

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  • 5×5=25の原則(コメント管理)

     「パスカルの原理」などで有名な近代物理学の先駆者フランスのブレーズ・パスカルは、「人間は考える葦である」など多数の名言を残した偉大な哲学者でもありました。  このパスカルが、ある友人に宛てた手紙の末尾に、「今日は時間が無かった為に、このように長い手紙になってしまったことをお許しください。」と書き... 続きをみる

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  • 離婚後300日問題(DNA鑑定所感)

     民法第772条に基づき、離婚後300日以内に生まれた子は、前夫の子として扱われることになります。  この規定は、明治31年頃、民法に加えられたもので、当時は、生物学的な父親を特定する手段がなく、しかも女手一つで子供を育てるのが極めて困難な時代でもありましたので、子供を養育する義務者を法的に特定し... 続きをみる

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  • 日本の昔話に関する一考察

     (ⓒ画像著作権不詳)  日本には、数多くの昔話が語り伝えられています。  その多くは荒唐無稽な話でもあり、必ずしも文学的評価の高いものではありません。  昔話で語られていることの全てが「真実」とは言えないのも確かでしょう。しかしながら、それらが現在まで語り継がれ、今でも日本人の心の中に脈々と生き... 続きをみる

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  • 友達にしたい人(論語編)

     「論語」は、今から約2500年前の春秋時代の思想家であり哲学者であった孔子とその高弟の言行を記録した書物です。  「益者三友、損者三友」として人口に膾炙されている、付き合って益のある友人とその逆に付き合うと損をする友人のことについては、論語 季氏篇第十六に記されています。  短い文章ですので、以... 続きをみる

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  • 友達にしたい人(物くるる友)

     徒然草で兼好法師が、友達にしたい人の筆頭に挙げているのは、「物くるる友」です。  しかし、世の中、そのような気前の良い人は、なかなか見つかるものではありません。  ところが皆さん! 喜んでください。漸く1人見つけました。  浜松で、「ポンポコタヌキのレンタカー」を経営する資産家です。  しかも、... 続きをみる

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  • 俳句・短歌創作講座

     俳句や短歌の作り方は、漢詩の作り方を応用すると簡単です。  漢詩でよく行われる作り方として、あらかじめ漢字2字・3字の詩語というものを集めておいて、それらを組み合わせる方法があります。  例えば、新春・満天・万里・洋洋・山色・天地・太平風・瑞雲中・旭日紅などの詩語を適当に組み合わせて、   新春... 続きをみる

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  • 友達にしたい人(徒然草より)

     徒然草は、鎌倉時代末期の兼好法師の随筆ですが、僧侶特有の無常観に基づく厭世思想が書かれているわけではありません。  兼好法師は、今から700年も前の人とは思えないほどの論理的・合理的な思想の持ち主でした。  徒然草に書かれているのは、法師の幅広く奥深い教養に基づく人生哲学なのです。  兼好法師の... 続きをみる

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  • 行政書士無料相談会(名張市役所vs.当事務所)

     明日2月25日は、当事務所の所在する名張市主催の無料相談会があります。  名張市では、行政書士による無料相談会を月1回開催しています。  名張市民が対象で、1人1時間、1日6人限定の完全予約制です。  結構、希望者が多く、抽選になることもあるそうです。  因みに、来月の相談会は3月24日でその日... 続きをみる

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  • 漢詩を作る(実践編)

        《春宵獨座吹笛麗人圖》  それでは、前回に引き続き今回は、実際に五言絶句を正格の仄起式で一首作ってみましょう。  たまたま、今日は、二十四節気の一つ「雨水」ですので、それに因んだものにします。  詩の主題は、海の彼方の絶海の孤島で、たった一人で病と闘っている友人を力づけるものとします。  ... 続きをみる

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  • 漢詩を作る(理屈編)

    《王子江作 杜牧「江南の春」詩意圖 NHKラジオテキストから引用》  本格的に漢詩を作ろうとすると、少なくとも一冊の解説書と漢和辞典が必要となります。  ここでは、ほんの概要のみをご紹介します。  漢詩には、大きく分けて、古体詩、近体詩、新体詩の3種類があります。  古体詩は、韻を踏むだけで他には... 続きをみる

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  • 春節回想

        《渚のバルコニーに立つ山の神》  春節即ち旧暦の正月を祝う行事は、日本では殆どありませんが、今年の旧暦元日は2月8日でたまたま私の誕生日と重なりました。  この日、山の神の提案により、私の誕生祝いの為、伊勢志摩へ一泊旅行に出かけることになりました。  私の為の祝賀会のはずなのですが、山の神... 続きをみる

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  • 奉祝紀元節

       皇祚  皇祚連綿兮久長  萬世不変兮悠長  小石凝結成巌兮  更巌生緑苔之祥 皇祚天壌無窮 皇統萬世一系  祝願世界平和 人類幸福健康 君民偕楽 千秋萬歳   皇紀貳仟陸佰漆拾陸年紀元節 第漆代孝靈天皇第參皇子西道將軍大吉備津彦命裔 臣伊賀山人哲生恐畏白

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  • 服部土芳の句碑(観月懐古完)

     伊賀国名張郡国見(現在の伊賀市種生)にある兼好法師終焉の地に服部土芳(はっとりとほう)の句碑が一つ残されています。  服部土芳、本名は保英、通称は服部半左衛門と名乗る伊賀上野藤堂藩の武士でした。幼少の頃、同郷の俳聖松尾芭蕉に俳句を学び、長じて芭蕉の高弟の一人にも数えられた江戸時代初期の俳人です。... 続きをみる

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  • 天正伊賀の乱(観月懐古)

     「伊賀の乱」というと、伊賀者が何か騒動でも起こしたかのような印象を受けますが、そうではなく、この乱は戦国時代に天下征服を企む織田の軍勢が一方的に伊賀を攻め立てて壊滅させた侵略戦争です。  織田の軍勢は、天正6年(1578年)から天正9年(1581年)にかけて3回、伊賀に侵攻しました。一般に1回目... 続きをみる

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  • 兼好法師終焉の地(当ブログタイトルの由来)

     兼好法師(けんこうほうし、1283年頃~1352年以降)、本名卜部兼好(うらべ かねよし)は、今から700年ほど前の官人であり歌人・随筆家でもあった人です。30歳頃に出家したため、自他共に兼好法師と称されていましたが、後の世に卜部氏が吉田と改名したことにより、江戸時代以降は吉田兼好(よしだ けん... 続きをみる

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  • 事務所の紹介

     不肖、伊賀山人は個人事業主です。  誰の指図も受けず、自分の旗の下で自由に生きております。  業態は、行政書士のほかファイナンシャルプランナーやカウンセラーなどを兼ねた総合事務所です。  業務内容は、遺言書作成・相続手続き・個人事業主資産相談・各種許認可申請・心理カウンセリング・不動産競売手続き... 続きをみる

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  • 子育て母さんのためのXY理論

           図A  「X字型」       図B 「Y字型」 (東京成徳大学田村教授の論文から引用)  親の願いは、子供が成長して社会的にも経済的にも自立することにあります。  上記の図は、親と子供の相対的力関係を時系列で表したものです。縦軸は力を、横軸は子供の年齢を表します。図AのようにX字型... 続きをみる

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  • 漢詩を読む

            (王子江作 杜甫「月夜」詩意圖:NHKラジオテキストから引用)  今は昔、私が高等学校の生徒であった頃、「漢文の田口」との異名をとるかなり喧しい先生から古文・漢文の講義を受けました。  先生曰く、「古文・漢文は知識人必須の教養である。」と。その頃、理工系の大学を目指していた私として... 続きをみる

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  • ブログの再開について

     旧年中、ブログを閉鎖して国家賠償訴訟に心血を注いで参りましたが、時効と除斥期間の法律解釈や国の要求する追加資料の収集などの問題により、戦線は、再び膠着状態に陥ってしまいました。  本年は、60年前の医療記録の収集など尋常ならざる困難も予想されますが、業務閑なる折には徒然なるままに一片の駄文でも掲... 続きをみる

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  • 謹賀新年

     新年明けましておめでとうございます  年頭にあたり、ご一統様本年益々のご健勝とご多幸とを祈念申し上げます  平成28年元旦                      伊賀山人敬白

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  • ブログの閉鎖について

     今年いっぱいくらいは、投稿を続けようと考えていましたが、他に戦力を集中すべき問題が発生したため、止む無くブログを閉鎖することといたします。  個人的な憤りである私憤は、見苦しくもあり滑稽でもあります。人として生きる限りは、世の為人の為、義憤公憤に生きてこそ潔くもあり美しくもあります。  私は、弱... 続きをみる

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  • 情報伝達媒体の熱度について

     情報伝達媒体については、新聞、ブログ、記事へのコメントなどその種類により、熱度(相手方の受けとめ度合い)が異なります。  例えば、「伊賀者は馬鹿だ」という記事を新聞に投稿したところで、読者は筆者の知性を疑うだけで、何の問題にもならないでしょう。これを、ブログで発信すると、熱度が大きいため、伊賀者... 続きをみる

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  • 批判と誹謗中傷との違いについて

     「批判」とは、他人の言動について、その誤った部分を、論理的に根拠を示して指摘し改善を求める行為です。これは、憲法が表現の自由として国民に保障する権利の一つです。  「誹謗中傷」とは、厳密には「誹謗」と「中傷」とでは異なる概念ですが、他人を誹(そし)り貶(けな)すという面では共通しています。  こ... 続きをみる

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  • 8×8=64の原則

     文筆を業とする者でも、その表現力には限界があり、自分の真意を表現できるのはせいぜい80%くらいでしょう。  それを受け取る方の理解力にも限界があり、更にその80%を理解できれば上出来でしょう。  即ち、発信側の真意が受信側に伝わるのは、64%が限界ということになります。残りの36%は殆ど誤解に過... 続きをみる

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  • DNA鑑定について

     徒然なる当事務所は、DNA鑑定も業務の一つとしています。  DNA鑑定には、家族用と裁判用との2種類があります。どちらも鑑定結果そのものは同じですが、裁判用の場合には証拠性を担保するためにサンプル採取にあたっては利害関係のない第三者の立会いが必要となります。当事務所は、その立会いを担当しているだ... 続きをみる

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  • カラテ対クマ

    【伊賀山中での自然石割り風景】  今は昔、日本空手協会を創設された中山正敏首席師範から空手の手ほどきを受けました。それから既に半世紀、今でも私は修行を続けています。  いつの頃か自然石をも手刀の一撃で割ることができるようになりました。そして、この石割の技を使えばクマと戦っても勝てるような気がしてき... 続きをみる

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  • 悩み

     徒然なる当事務所は、行政書士のほかファイナンシャルプランナーや宅地建物取引主任者などいくつかの業務を兼業しています。浜野”総合”事務所の”総合”とは一に此の事によります。  その中の一つに、カウンセリングがあります。基本的にカウンセラーは相談者の話を聞くだけで自分の意見を提示することは殆どありま... 続きをみる

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  • 足を踏み外した青大将

     かつて、貸ビルの一室で事務所を開いていたころ、助手のタカ君が手伝いに来ていました。  このタカ君、かなりなヘビースモーカーでしたが、この建物は全館禁煙のため、廊下の突き当たりの非常口を出た屋外の喫煙所を利用していました。喫煙所とはいっても、非常階段の下に灰皿が一つ置いてあるだけで2階への階段が屋... 続きをみる

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  • 「トッパ」という名の悪徳プロバイダー

     22日20時ころ、事務所に、ある業者の女から次のような電話がありました。 「いつもOCNをご利用いただき有難うございます。今日は、NTTご契約者様へのOCNの大切なお知らせです。」  これだけ聞くと、NTT関連企業のOCNからの電話かと勘違いしてしまいます。  ただし、ボイスレコーダーを確認する... 続きをみる

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  • 伊賀のくノ一

       伊賀のくノ一  (筆者注:文中、個人名は匿名にしていますので、適宜ご想像ください。)    © 2014avaxhome.ws  かつて、杜の都仙台のアパートで独り暮らしをしていたころのことです。  久しぶりに、伊賀の山奥から山の神が訪ねてきました。  アパートに入るや否や、床にホコリが溜ま... 続きをみる

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  • ラルクの思い出

     20年ほど前、伊賀に自宅を新築して間もなく、一匹の犬が家族の一員となりました。  ペットショップの店頭で、我が家の家計を圧迫するほどの価格に目を剥いた私は住宅ローンのこともあり、とても飼う気にはなりませんでしたが、山の神と3人の子供たちの不退転の決意と圧力に負けて、その日の内になけなしの貯金を下... 続きをみる

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  • 伊賀上野に現存する城は「上野城」ではない。

     伊賀上野に現在3層3階の天守閣が存在します。この城の正式名称は「上野城」ではなく「伊賀文化産業城」です。  伊賀は古来、東西の交通の要衝であったため、戦国時代から砦のようなものが何度も作られており、最大のものでは3層3階まであったようです。  関ヶ原の合戦の後、天下を取った徳川家康は、未だ健在で... 続きをみる

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  • 不動産の所有権登記名義人住所変更登記について

     自己管理不動産の名義人住所がしばしば変更になっているにもかかわらず、住所変更登記が延び延びになっていたので、一念発起して変更登記を申請しました。  伊賀市の物件については、収入印紙を本来は申請書の別紙に貼付すべきところを申請書の上部(法務局の合議欄?)に張り付けてしまいましたが、そのまま受理され... 続きをみる

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  • 伊賀の昔話

     昔、伊賀の里に一人の忍者が住んでおりました。  ある吹雪の夜、伊賀山中での修行の帰り道で傷ついて弱っている一羽のツルを助けてやりました。  翌朝、雪も止んだ頃、忍者の隠れ家に若くて美しい娘がやってきて「お嫁さんにしてください。」と言いました。独り者の忍者は、快く娘を中に入れてやりました。  娘は... 続きをみる

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  • 伊賀の風土について

     伊賀は、四方を深緑の山に囲まれた盆地です。盆地の中には田畑が広がり、その間を縫うようにしていく筋かの渓流が流れています。水の中では小魚が群れ遊び、蘆の繁る川岸ではシラサギ、アオサギが羽を休めています。  「住めば都」とは巷間よく言われますが、伊賀は何年住んでも田舎です。  「伊賀は国のまほろば ... 続きをみる

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  • 画像を張り付けてみました。

    四苦八苦しながら、ヘッダー画像とやらを張り付けてみました。 ブログ村へのリンクが今一よく分かりません。 にほんブログ村

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  • はじめまして。伊賀名張の行政書士です。

    ブログを始めてみましたが、操作要領が今一分かりません。これからぼちぼちやります。 にほんブログ村

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